2022.07.22

【「楽天EXPO2022」三木谷社長講演】当日配送「きょう楽」実現へ 新たな商品管理、環境配慮にポイント付与など発表


6月から新規店舗向けプログラム始動、85%が申込


三木谷社長は、「楽天市場」ならではの店舗間コミュニティをさらに強化していく方針を説明した。

「『楽天市場』の付加価値の源泉というのは、アマゾンなど他社とは違い、やる気に満ちた、お客さんを喜ばせたいという店舗の集合体だと思っている。それにプラスして、技術やマーケティングをフル活用し、いかに効率を上げ、喜びを最大にしていくかが重要」(同)と話す。

店舗が店舗を教えるレクチャー型コンサルティングサービス「NATIONS」は、累計5799店舗(2022年7月時点)が参加している。

プログラムは月商100万~600万円突破を目指す「NATIONS」、月商100万円を目指す「NATIONS BASIC」、月商1.5倍を目指す経営者向け「NATIONS ADVANCE」を提供している。2022年6月からは新規店舗向けプログラム「Pre-NATIONS」の提供を開始した。新規出店店舗のうち、約85%が申し込んでいるという。




セール開始時にアクセス32倍も安定稼働


「楽天市場」の大型セールの2021年における2年平均成長率は31.9%増になっている。



「今年6月の『楽天スーパーセール』の際は、20時のスタート時に32倍のアクセスが来る。でも楽天のサーバーは落ちないというところまできている。皆、セールの開始を待っている。そのエキサイトメントをさらに盛り上げ、中国のシングルデー(独身の日)を上回る規模に持っていきたいと思っている」(同)と話す。


SKU別の価格変更、サービス設定が可能に


「より購入しやすい」売り場を目指し、2023年にSKU対応を実現するための商品管理の仕組みを実装する。



「SKU対応により、同じ商品でも、サイズ別に料金を設定できるようにしたり、訳アリを少し安くしたり、定期購入をできるようなシステムを強化したり、お届け日をエリアで分けたり、ボリュームディスカウントできるようにしたりすることを可能にする」(同)と話す。




配達局まで直送、当日配達の実現も視野


日本郵便と共同で展開する物流では、2023年までに東京・多摩、大阪・八尾、福岡の3カ所にほぼ自動化した物流施設を開設する。これにより、全国に11施設を構える体制になる。



「『楽天スーパーロジスティクス』の利用店舗数は5000店舗を超えた。『楽天市場』の注文の約20%は『楽天フルフィルメントセンター(RFC)』から出荷している。本当に効率化できており、迅速に配送できる。『楽天スーパーセール』でも全く遅れることない状態に近づきつつある」(同)と話す。



2022年4月からは「RFC」から商品を顧客の元へ届ける配達局まで直送する取り組みを始めている。中間拠点を省くことでより手間を省き、迅速に届ける配送体制を日本郵便と構築しようとしている。



「『RFC』を使っていただければ、『あす楽』(翌日配達サービス)を通り越して、『きょう楽』(当日配達サービス)を実現できるところまで近づきつつある」(同)と話す。

安心安全な売り場を作るために、品質管理体制をさらに強化する方針も説明した。



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