2022.06.15

【連載<第1回>】ECとD2C市場の今と時代の変化から考える広告表現とは?


時代に合わせた広告表現を


広告表現に対する規制は、それぞれのメディアが異なったポリシーを掲げている。例えばGoogleとYahoo!では広告の審査における判断基準が異なる。そのため、一方では不承認となった広告が、もう一方では承認されるということもしばしば起こり得る。

「どちらが厳しいのか?」という見方をするより、それぞれがどういうポリシーで広告規制をしているのかを理解することが大切だ。そうすれば、メディアに対応した広告表現ができるはずだ。それぞれのメディアの考え方・価値を知り、媒体ならではの表現方法にアップデートすることが必要なのだ。

こういった変化から分かることは、闇雲に外部環境が変わっているわけではないということだ。「時代背景に合わせた外部環境が今である」と認識する必要があると言える。

つまり、いつまでも一つの成功法に頼った広告が続くのはありえない。事業者側には、時代に合わせた広告の表現が求められてきているのではないだろうか。


プロダクトアウトとマーケットインの両輪


マーケティングの概念に「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という用語がある。プロダクトアウトは、価値のあるモノを作った後に売り方を考える手法で、マーケットインは市場やニーズを探ってからモノを作る手法だ。

プロダクトに価値がないと売るのは難しいし、マーケティング上、広告表現ができないことも厳しい。商品・サービスを「どうやって売るか」という視点だけでなく、それぞれの商品・サービスの価値を認識することが大切だと言える。

これからは、この両者(プロダクトアウト・マーケットイン)のよい部分を、ハイブリッドで行う必要性が出てくる。

それぞれの商品・サービスの価値を、世の中に伝えるためには「どのように表現をするべきか」、そしてまた、それぞれの価値に「共感・興味が生まれるのか」そういった考え方ができれば、時代の波に対応できるのではないか。


【著者プロフィール】



ライフェックス 代表取締役 工藤一朗氏

新卒で大手通販企業ベルーナに入社。CRM事業部を管轄し、顧客のデータベースの分析及び、顧客データを活用した新規事業を推進、売り上げに寄与。当時、最年少で営業部長となり29歳で独立。

2009年、株式会社ライフェックスを設立した。CRMを軸とした支援を実施。同時並行で、不振に陥っていた単品通販企業を3社経営し、V字回復に導いた。一貫してD2C領域に従事してきた。

ライフェックスでは、マーケティングプロデュースカンパニーとしてブランディングから、新規獲得(広告運用・PR)、リピート顧客育成(CRM)までを、一気通貫で支援する。2022年1月にはLINE連携ツール「LIneON(ラインオン)」と24時間コミュニケーションセンター一体型LINE連携サービス「I’llcom(アイルコム)」をローンチ。LINEを活用したコミュニケーション設計の支援まで領域を広げている。

ブランディングとマーケティングとCRMを掛け合わせたトータルプロデュースをし、LTVを高めることをブランドプロミスに掲げ、取り組んでいる。




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