UI改修し視認性向上、訴求強化へ
――2021年11月から、「au PAY マーケット」の出店店舗に対して、ライブ配信機能の提供を開始した。ユーザーに対して「au PAY マーケット」で動画をやっているという案内は何か行っているのか?今回の店舗さま向け「ライブ配信機能」のサービス開始に合わせてというわけではないが、ライブコマースの認知については一昨年から、KDDIが提供するauスマートパスのアプリなど、au媒体への導線設計をメインに取り組んできた。昨年はより外に広げるということで、主に3つの取り組みを行ってきた。1つはKDDIのグループ会社にグノシーがあるので、グノシーと連携しながら同時配信を実施し、各サービスからの導線を作った。2つ目が吉本興業さまと連携することによって、彼らが持っているSNSを含めた外部との接点を積極的に活用した。3つ目がリスティングを含めて外部出稿はあまり行ってこなかったが、ライブコマースとしてインターネットメディアに出稿して認知を高めている。今後は、「au PAY マーケット」のサイト上のUIを改修し、「ライブTV」の放送中の視認性向上および訴求強化を予定している。
先行者メリットでノウハウ体系化
――ECモール出店店舗向けのライブコマースサービスは、利用料金が無料となっている。ただ、2022年1月以降の利用料金は別途案内するとなっているが具体的には?出店店舗さま向けの「ライブ配信機能」をリリースして、多くの店舗さまにお問い合わせやご参加いただいたが、まだご利用いただいていない店舗さまもいらっしゃるため3月末まで無料期間の延長を予定している。より多くの出店店舗さまに、お客さまとの接点拡大や新たな流通拡大の武器としてご活用いただきたいと思っている。
――仮に有料化に踏み切ったときの料金は、定額制あるいは従量課金になるのか?そこは検討している状況だ。もちろん収益は大事だが、それよりもトレンドを作るという部分と、他モールとの差別化がすごく大事だと思っている。そう考えると、料金の部分で経済合理性を考慮すれば固定なのか従量なのか、よく考えて設計したいと思っているし、それは成功事例を出された店舗さまのご意見などをうかがって、協議をしながら最終的に決めるという形も考えている。
――ライブコマースサービスの提供について抱負をうかがいたい。ライブコマース自体、ここ5年間ぐらいは、もてはやされては消え、なかなか成功パターンとしては出てこなかったと思う。しかし、他モールもサービスの再開や、新しいライブ系のサービスの展開を始めており、再燃してきている状況かと捉えている。そういった中で、われわれは3年以上の期間を費やしてきているので、その先行者メリットをノウハウとして体系化しながら、より売れる環境を店舗さまやメーカーさまに展開して、1つの集客、コンバージョンのツールとして仕上げていきたいと思っている。