2021.12.20

【「Bカート」導入事例】IHI物流産業システム、情報発信と販売店教育の機能が魅力

IHI物流産業システム 産業システム 汎用機械事業領域 事業推進部 羽田野玲氏

IHIグループで、産業機械の製造などを手掛けるIHI物流産業システムは、物流機器やFA機器事業、産業機械の事業を統合して2015年に設立した。

物流機器、FA機器ならびに産業機器などを、手掛けてきた。今年7月に新たに「環境ソリューションBU」の事業が加わり、オゾン関連機器の販売を開始。病院などの医療機関への販売が中心で、特約店や代理店などを通じて商品を供給している。

コロナ禍をきっかけに、医療機関へ提供してきた感染対策の機器が、学校やオフィス、飲食店などからもニーズが高まってきた。「公衆衛生」を新たな事業として戦略的に進める中で、「公衆衛生」の販路を広げることを目的に、販売代理店向けの卸売ECサイト「IHI Market」を立ち上げた。

ECサイトの立ち上げ前は、営業社員が販売店との取引契約や受発注業務、販売店への製品説明の研修を行っていた。コロナ禍前から、医療業界への実績を元に、広く一般市場で販路を広げることを模索していたという。ただ、現状の営業体制で広げていくのは難しいと判断し、卸売ECサイトで販路を広げることを考えたという。


Bカート導入で販路開拓


ECサイトを立ち上げるにあたり、BtoB-EC専用カート「Bカート」を提供するDaiのシステムを昨年12月に導入した。Bカート導入の決め手は、卸売ECサイトの各種機能と殺菌力が強いオゾン機器についての説明を十分に行うための動画や説明資料をサイト上に盛り込める機能が役立つと考えた。「単に受発注できるという仕組みだけではなく、情報発信と販売店への教育ができる機能が魅力的だった」(産業システム・汎用機械事業領域・事業推進部・羽田野玲氏)と話す。

シンプルであるという点と法人間の取引において必要な標準機能が搭載されている点も決め手だった。

既存の販売店には、従来のFAXやメールによる受注からウェブに切り替わることを告知し、オンラインセミナーを開催。現在までに会員が160社ほど登録しており「公衆衛生分野にとって多数の新規の取引先の申し込みがあった」(羽田野氏)となっている。

また、製品や補助金に関する情報発信機能としてECサイトが大きな役割を果たしているという。「これまでは営業資料をチラシなどで配布しても効果確認の計測ができなかったが、オンライン化することで浸透度合いを確認できるようになった」(羽田野氏)と言う。

営業社員の活動も変わった。ECサイト「IHIマーケット」のブランドが口コミで広がり、販売店からの問い合わせが増えたことで、新規顧客との接点が大きくなったという。

「IHIマーケット」が取り扱うのは約20種類の製品と部品類で合計150種類となる。今後は、公衆衛生に関わる商品ラインアップの拡充を進めるほか、学校、車両関係、オフィス、老人保健施設、飲食店、商業施設、宿泊施設へ販路を広げていく考えだ。


【「Bカート」サービス概要】
「Bカート」は、BtoBの受発注業務をEC化するクラウドサービス。BtoB特有のさまざまな商習慣に標準対応している。カスタマイズが不要ですぐに利用できる。中小企業から上場企業まで、1000社以上の導入実績がある。現在35万を超える事業者がBカートで発注を行っている。月額9800円から即日スモールスタートすることができる。



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