GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)の連結子会社、GMOイプシロンは今秋をめどに、クレディセゾンと連携し、「イプシロン決済サービス」を利用するEC事業者向けに、年会費・手数料無料の売り上げ連動型VISAビジネスカード「Cycle(サイクル)byGMO」の提供を始める。事業責任者の倉本北斗氏にサービスの内容などについて話を聞いた。
4・5月度の新規加盟店数は2倍
――GMO-PGグループ企業としてどんな役割を担っているのか。
GMOイプシロンは、中小・個人事業主を対象にしている。GMO-PGとの明確なサービス対象を分けているわけではない。GMO-PGでは、大手の加盟店が多く、専任担当者が付いている一方で、イプシロンはウェブサービスのような形で広く同様のサービスを提供している。お客さまがオプションなどを選択しない限り、利用しやすい料金体系も強みだ。
現在約3万店が利用している。3割が個人事業主、7割が法人となり、8割以上が物販を行う事業者(ネットショップ)が多い。店舗販売などから、ECを新たに始める事業者の加盟も目立っている。4・5月度の新規加盟店数は、コロナ禍でECを始める事業者の拡大により、前年同期の2倍になっている。
当社は、必要な準備が整っていれば、最短1営業日でクレジットカード決済が利用できる。導入のための説明なども分かりやすく工夫している。
――新サービスの概要について聞きたい。
昨日までの売り上げ実績をベースにしたバーチャルプリペイドカードというのがコンセプトだ。「サイクルbyGMO」は、「イプシロン決済サービス」を利用するEC事業者が、自社ECサイトにおいて決済処理した前日までの売り上げの半分をチャージして、Visa加盟店での支払いに充てることができる売り上げ連動型のサービスだ。入金前の売り上げをすぐに使用できるため、急な仕入れ対応や広告出稿といった資金需要にも柔軟に対応。キャッシュフローサイクルの最適化が可能だ。
実際にカードの実物がない「バーチャルカード」のイメージだ。通常、クレジットカードだと、セキュリティーを担保した形で郵送するため、一定の時間が必要だった。カードの実物がないため、そのリードタイムが短縮できるほか、セキュリティーも担保できる。