2024.06.25

「Amazon オーディブル」が作品戦略を発表 永作博美「不思議な気持ちよさ」、湊かなえ「新しい物語の表現」

小説「サファイア」の作者の湊かなえ(右)と同作品を朗読する永作博美(左)が対談

オーディオブックや音声コンテンツの制作・配信サービス「Amazonオーディブル(以下、オーディブル)」を提供するAudibleは6月25日、日本での新たなブランド戦略についての発表会を行った。Audibleの日本向け会員プランでは、2024年4月時点で聴き放題作品が20万作品を突破。作品の追加を続けつつ、クリエーターとの取り組みを強化していくという。

【<画像11点>配信予定のオーディオ作品はこちら】




Audibleでは、「オーディブル」での配信を前提として作られた「オーディオファースト作品」の追加を積極的に続けていくという。現在も、柳広司の「パンとペンの事件簿」、金原ひとみの「ナチュラルボーンチキン」などがリリースされている。



クリエーターとの取り組みでは、俳優が朗読する作品を増やしていくとしている。発表会では、小説「サファイア」の作者としても知られる湊かなえと、同作品を朗読する永作博美の対談が行われた。



湊は「新しい物語の表現方法だと感じている。永作さんの声で、物語がよみがえるなど、『聴くだけ』だからこその発見があると思う」としていた。永作は「実際に聴いてみて、不思議な気持ち良さを感じた。目からの刺激がないからこそ、頭の中で自分の世界を作れるという独自の気持ち良さがあった」と話した。

コンテンツ戦略について、Audibleのカントリーマネージャーを務める逢阪志麻氏は、「ライトノベルの充実」「ビジネス・自己啓発本ジャンルの拡充」を掲げていた。

「ライトノベルの聴取時間は、2021年から2023年にかけて3倍以上になった。『オーディブル』の中でも主要なジャンルとなっている」(同)と話した。6月には「ソードアート・オンライン」シリーズの配信を開始するなど、今後も拡充を図っていくとしていた。



ビジネス・自己啓発ジャンルについては、「オーディブル」に同ジャンルの作品を配信する越川慎司氏とAudibleでシニアディレクター、コンテンツを務める宮川もとみ氏が対談を行った。

越川氏は、「オーディブル」の魅力を3点挙げていた。「まずは目が疲れない。コロナ禍以降、オンライン会議やチャットでのやりとりが増え、目に入る情報が増えたというデータもある。時代に合ったサービスだと感じる。2つ目は没入感だ。ノイズキャンセリングイヤホンなどを使えば、より作品にのめり込める。読むだけではなかなか得られない体験だ。3つ目は読み方の多様化だ。通勤・通学や、ドライブ中やランニング中など、幅広いシーンで聴くことができる」と話していた。

宮川氏は、「朝はビジネス、夜は小説といったように、シーンにあった作品も聴ける。『オーディブル』を通じて、読書の大切さを知ってもらえたらと思う」と話していた。





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