2024.04.03

「ecforce」、新たにBIツールを提供 今夏にMAと連携、POSの提供も視野

統合コマースプラットフォーム「ecforce」を提供するSUPER STUDIOは4月3日、「ecforce」利用者向けに、データ活用における可視化・分析を行うダッシュボードツール「ecforce bi」の提供を開始した。導入事業者は、ダッシュボード上で複数のチャネルを跨いだデータの可視化・分析が容易になり、分析したデータをCRM施策に活用することでより精度の高いアプローチが可能になる。すでに提供しているMAツール「ecforce ma」とは、夏ごろに連携する計画だ。データ分析からマーケティング施策まで一気通貫で実施できる体制を整える。

販売チャネルが多角化する中、事業者は複数の販売チャネルで取得した顧客情報や売り上げなどのデータ、広告をはじめとしたマーケティング施策にまつわるデータなど膨大な数のデータを抱えている。事業者が売り上げを伸ばしていくためには、これらの蓄積されたデータを全て統合・可視化・分析することで現状の事業コンディションを把握し、適切なアクションにつなげる必要があるという。

一方でデータ活用のための人材やノウハウが不足している事業が多く、そこが課題となっていた。SUPER STUDIOは統合コマースプラットフォーム「ecforce」としてテクノロジーとデータを活用しながらEC/D2Cメーカーを中心にあらゆる事業者の“ビジネス全体”を最適化することを目指し、さまざまなプロダクトを提供してきた。

2023年3月には、顧客ごとに最適化されたCRM施策が可能なMAツール「ecforce ma」の提供を開始している。同7月には、EC/D2Cメーカーのオフライン進出を支援する次世代型ショップ「THE [ ] STORE」をRAYARD MIYASHITA PARKに開設した。


BIの分類データ生かし、MAでアプローチ


今回、事業者のオンラインとオフラインのデータ可視化・分析における課題を解決するため、「ecforce bi」を開発したという。これにより導入事業者は、専門的な技術や知見、ノウハ
ウなどが不要で複数のチャネルに跨るデータの可視化・分析が可能となる。


▲「ecforce bi」の分析軸一覧

「ecforce bi」は、「ecforce」内に蓄積したファーストパーティデータを利用するため、煩雑なデータ設計や連携などが不要だという。EC/D2C事業の運営に必要な指標が既に反映されたダッシュボードを用意しており、データマッピングなどの手間も不要だ。管理画面の発行後は即日でデータ分析が可能となる。

「ecforce」ではオンライン上のデータだけでなく、リアル店舗のオフラインデータも蓄積できるため、オンラインとオフラインのデータを併せて可視化し、各販売チャネルだけでなく事業全体のKPI指標の分析も可能だ。さらに、同社は今年4月以降にPOSソリューションの提供も計画しており、オフラインのデータを活用しやすい体制がより強化される見通しだ。


▲オフラインとオンラインのデータを統合管理できるイメージ

2024年夏ごろを目処に「ecforce bi」と「ecforce ma」の連携を予定している。これにより、「ecforce bi」上で分析したデータをそのままセグメントとして「ecforce ma」に連携できるようになるため、精度の高いCRMを自動で行うことが可能となる。例えば、「ecforce bi」上にある「Tier分けした顧客データ」をセグメントとして「ecforce ma」に連携し、購買意欲の高い顧客に最適なアプローチを実現することも可能だという。


2つのプランを用意


「ecforce bi」は、StandardプランとProfessionalプランの2つのプランを用意している。プランごとの料金は要相談だという。

Standardプランでは、受注分析やLTV分析、顧客分析、商品分析、定期受注分析、キャンペーン分析など、EC/D2C運営を行う上で必要な情報が既にダッシュボード化している。そのため、EC/D2C事業における主要な指標での分析が、管理画面の発行当日から可能だ。


▲Standardプランの画面

新商品の貢献度を可視化することで、データに基づいたブランド戦略立案や経営判断を実現できる。購入経路別LTVを可視化することで、CPAと合わせてユニットエコノミクスを把握し、最
適な広告投資を判断することも可能だ。TierごとにセグメントしたCRMの実施で定期商品の解約防止、単品商品のアップセル率向上も実現できるという。

Professionalプランでは、Standardプランでプリセットされている指標に加え、「ecforce」上にあるデータを掛け合わせて見たい指標を自由にカスタマイズし、ダッシュボードを作成できる。EC/D2C運営のオンラインデータだけでなく、リアル店舗のオフラインデータもダッシュボードに組み込んで可視化・分析できるため、各々の販売チャネルの貢献度や事業全体のコンディンションも把握でき、事業のスピーディな意思決定が可能となる。


▲Professionalプランの画面

EC/D2Cだけでなく、リアル店舗での実績を含めた事業全体のLTVを可視化・分析することで、投資対象の優先度を判断できる。指定期間内におけるF2転換率の推移を可視化・分析。一定水準より高いF2転換率が見られた月の施策を確認し、今後の施策へ繋げるか否かを判断することも可能だ。









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