顧客管理システム「スゴ楽通販」を提供するセカンドスタイルは、食品通販に強い経営コンサルティングを提供している。これまで約100社にアドバイスを行い、多数の企業の売り上げを倍増させてきた実績があるという。
池野一希社長によると、食品の通販においては、ギフト商品を開発して購入者層を拡大することが、勝ちパターンになるとしている。
第一印象が波及効果
セカンドスタイルのクライアントには、中小規模の食品メーカーが多い。
池野社長によると、年商2億~3億円の食品通販企業であれば、売り上げを2倍程度に伸ばせる可能性が高いという。
セカンドスタイルではまず、通販事業の収益性を確認し、利益が発生している、分野や商品を詳しく分析するという。顧客の傾向や売れ筋商品を分析し、商品のオファーの方法や、商品ページの改善案などを提案するという。
事業の改善の方向性がある程度見えてきたら、3~5年先までの事業計画を立てるアドバイスも行うとしている。
池野社長は、「食品通販の勝ちパターン」として、次の3つのフローを提唱している。①まずは、地元の人に買ってもらえるようなギフト商品を開発する②地元の人に、ギフト商品を販売する際、別の地域に住む、友達や知り合いに知ってもらえるように促す③地元以外の地域から通販での購入があった場合には、どんな人がどんな目的で買ってくれたかを分析する――といった流れだ。
地元以外の人から購入されたことが確認できるようになれば、ギフト商品の波及効果を測ることができるという。
食品通販の場合、商品の第一印象が強ければ、話題性が高く、ギフトとして選ばれやすくなるという特徴もあるという。「商品力が最も重要だが、『パッケージも食べられる』などといった、購入してから驚くような仕掛けが有効だ」(池野社長)と話す。
「備考欄」を自動仕分け
セカンドスタイルでは現在、顧客管理システム「スゴ楽通販」について、最終確認画面の備考欄に入力された情報を、自動で分析して仕分けする機能を開発中だ。2024年には、リリース予定だとしている。
同機能を使うと、商品の受注情報の備考欄に書かれた「熨斗(のし)を付けてほしい」「配送日を○○にしてほしい」といった情報を、自動的に判別し、キーワードごとに仕分けることができるという。
例えば、仕分けするキーワードとして「配送日」と設定しておけば、備考欄に「配送日」と入力された場合、書かれていない注文リストと分けて管理されるという。
ECモールやECカートの受注管理システムによっては、備考欄に書かれた受注情報が、CMS形式で書きだされるだけの形式になっているものもある。受注担当者がその都度、目視で、「備考欄」の情報を確認する必要があり、時間的なロスやエラーの原因になりがちだったという。
同機能を活用することで、受注情報を管理しづらい繁忙期においても、情報を把握しやすくなるとしている。