2023.10.20

Riskified、「Fendi」「DMM.com」「ユナイテッドアローズ」が不正対策語る 日本法人設立1周年イベント開催

不正購入対策を語るFendiの大島美子氏(左)、ユナイテッドアローズの木下貴博氏(中)、DMM.comの寺西一平氏(右)

不正検知サービスを提供するRiskifiedは10月11日、日本法人設立1周年記念イベント「RiskiTalksJapan(リスキトークスジャパン)」を開催。イベントでは、イタリアのファッションブランドのFendiや、ユナイテッドアローズ、DMM.comのEC担当者が登壇し、不正対策について語った。ユナイテッドアローズ・EC開発部の木下貴博部長は、ユナイテッドアローズが、不正な購入を検知しても購入を止めず、購入から発送までの間に顧客に連絡を取る方法を徹底していることを紹介。その結果、チャージバックの発生を抑制している事例などを明かした。

リスキファイドは、ECサイトの不正な購入を検知するサービスを提供している。正当な注文者を承認する「承認率」が非常に高い点が特徴。同社のサービスを導入したECサイトでは、チャージバックの発生率が低く、仮にチャージバックが発生しても、同社がチャージバックのコストを100%保証している。

イベントでは、リスキファイドのナボン恵子アカウントエグゼクティブが、不正被害と消費者の購買行動をまとめた調査結果について講演した。ナボン氏によると、「ECサイトで決済がうまくできなかった」サイトで、「購入することをあきらめる」選択をする消費者は、21.9%に上るという。不正検知ツールを導入して、怪しい購入者に決済をさせない方法を厳しくすると、消費者が離れてしまうリスクなどについて説明した。


▲Riskified Japanのナボン恵子アカウントエグゼクティブ

Fendi、DMM.com、ユナイテッドアローズの3社のディスカッションでは、それぞれが行っている不正購入対策やチャージバック対策について語られた。

DMM.comでは、プラットフォーム事業本部第3開発部の寺西一平部長が、不正購入を検知するシステムを内製で構築したところ、不正被害を70%減らすことができたというエピソードを話した。

Fendiのオムニチャネル Ecommerceマネージャーの大島美子氏は、「Fendiでは、不正検知システムを導入しているが、正当な購入も一定数除外してしまうリスクを追っている」と話した。正当な購入の承認率を高めるために、「除外したが実は正当な購入だった」というケースを、1件ずつ、システムにフィードバックする取り組みを行っているとしている。





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