2023.09.29

「 アンケートLPでCVR2.1倍に」 売れるネット広告社 加藤公一レオ社長【D2Cの会 フォーラム2023 <講演要旨>】

売れるネット広告社 加藤公一レオ社長


通販・D2Cのコンサルティングを手掛ける売れるネット広告社はこのほど、「『D2Cの会』 フォーラム2023」を開催した。オルビスややずやなど、通販・D2Cを運営する企業の社長・担当者が多数登壇した。本連載では、フォーラムで開催された講座のハイライトを紹介する。第1回は、売れるネット広告社社長の加藤公一レオ氏のセッションを取り上げる。



アンケートLPでCV高まるトレンド


当社ではこれまでに約1200回のA/Bテストを行い、ランディングページ(LP)の制作実績は約1000本ある。そのなかで、再現性のあるLPの仕組みを話していく。

最新の売れるノウハウは、アンケートLPだ。コンバージョン率は最大で2.1倍上がっている。アンケートLPを簡単に説明すると、「〇問に答えたら、〇〇を差し上げます」という形だ。これまでは、消費者がLPに訪れた瞬間に、無条件で「初回半額!」「500円モニターどうぞ!」といった方法がよく見られた。しかし、この方法は消費者に飽きられており、今は、上から目線のようなアンケートLPの方が、反応が良くなっている。

アンケートLPでの質問数は4問。この質問数が、コンバージョン率とアップセル率のバランスが最もいいという結果が出ている。最初の質問で、想像されるターゲットの悩みや課題について問題提起をする。2つ目に、「商品を知っているか知らないか」という認知の質問をする。そして、3つ目がUSP(独自の強み)に関する質問だ。「商品のいいと思う点を選ばせる」といった質問になる。最後に、「なりたい未来の自分を想起させる」ような質問で回答を選ばせる。この4問の回答後、「モニター商品を受け取らなければもったいない」という気持ちにさせ、申し込みボタンを押させるロジックだ。
 

確認画面でアップセル


ただし、多くの企業が間違ったアンケートLPを作っている。それが、アンケートLPが単なるクッションページになっていることだ。質問に回答してもらった後、通常のLPに飛ばして申し込みさせるという構造だ。これでは、約85%が離脱する。そこで重要なことが、申し込みフォーム一体型のアンケートLPにすること。これで離脱率0%、あるいはコンバージョン率2.32倍以上という結果が出ている。

さらに、申し込みの確認画面でアップセルをする。通常のLPより、10倍以上もアップセル率が上がるからだ。「7日分の500円モニターだけではきれいになれない。1年は使い続けることが必要」といったオファーで、定期商品の申し込みに誘導する。

定期商品の申し込みの際、「初回半額!」などの大幅な初回割引は、不正注文を横行させる。「“半永久的”に20%オフ」にすることで、F2転換率は1.5倍上がる。また、「定期コース」という言葉もイメージが悪くなっている。当社では「定期コース」に変わるさまざまな言葉を試した結果、「お得にお届け便」でアップセル率を最大1.6倍上げた。加えて、「今から15分以内に『3カ月おまとめコース』にすると、半永久的に30%オフ」といったオファーで、さらなるアップセルを狙う。「3カ月おまとめコース」で、LTVは約1.5倍上がる。この際、大きな文字で分かりやすく特定商取引法の説明をすると、苦情のないアップセル、LTVの向上が可能になる。

当日中にアップセルできなかった顧客に対しては、後日、「お客さま担当」のような差出人名や件名、本文による「引き上げ専用のフォローメール」、まるで秘密の限定サイトかのような「引き上げ専用ランディングページ」などで、「お得にお届け便」のオファーをしていくことも重要だ。






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