2023.09.01

ベルーナ、増築の「吉見ロジスティクスセンター」公開 出荷能力40%増、作業負担20%減

「吉見ロジスティクスセンター」増築棟の無人搬送車(AGV)

ベルーナは8月23日、埼玉・吉見町にある「吉見ロジスティクスセンター」増築棟の竣工式を開催した。増築棟には、既存システムに加えて、無人搬送車(AGV)を導入した。既存施設と比べて、出荷能力は約40%増、スタッフの作業負担は約20%減となるという。太陽光発電設備による電力を活用し、より環境に配慮した施設となっている。

増築棟の敷地面積は2万3051平方㍍、計画延床面積は9万8350平方㍍ある。増築により、「吉見ロジスティクスセンター」全体の最大保管在庫量は、700万点から約1100万点に拡大した。今後もマテハン機器を増設予定で、投資予想額は約130億円になる見通し。


▲増築棟正面

増築の目的について、「これまでは外部倉庫も利用していたが、今回の増築で、その費用を削減できる。物流受託事業におけるキャパシティーの拡大も視野に入れている」(ディストリビューション本部  吉見ロジスティクスセンター 課長 富田邦義氏)と話す。

増築棟では、チラシやテレビCMなどで取り上げた重点商品を扱う。重点商品は出荷全体の約25%を占める。システムと連携した133台のAGVを活用し、ピッキングの作業負担を約20%削減する。AGVは適切な棚をスタッフの作業場所まで自動で動かし、歩行距離を大幅に減らす。


▲増設棟2階、AGV(オレンジ色の機械)が棚を自動で動かす

「既にバーコード管理の仕組みや最適された倉庫管理システム(WMS)があるので、実現できた」(同)と話す。
 
増築棟には自家消費用の太陽光発電を設備し、1年間の二酸化炭素排出量を1789㌧削減する。経済産業省による「エネルギー利用環境負荷低減事業適応計画」の認定を取得した。

「購入電力の非化石化の取り組みを通じて、付加価値の創出と炭素生産性の向上を図る」(担当者)と話す。


▲増設棟1階、出荷レーン

増築について、「良いものができた。最近の外部環境は厳しいが、この施設がフルキャパシティーで埋まるよう、営業力も強化したい」(安野清社長)と意気込んだ。


▲安野清社長

同センターでは、段ボールに入って入荷された商品をオリコン(折りたたみコンテナ)に格納し、在庫として把握する。商品情報、注文状況、売れ行きのランクなどを登録したバーコードで管理する仕組みだ。スタッフは出荷や保管場所などの指示をハンディ機器で読み取る。


▲既存棟1階、「マトリクスアソートエリア」で、オリコン単位で仕分けをする







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