2023.08.28

アピ、多様な原料加工技術でサプリを差別化


健康食品受託製造最大手のアピは、多様な原料加工技術を持っており、原料にひと手間・ひと工夫を施すことで差別化されたサプリの開発を可能にしている。同社の技術力を用いれば、クライアント独自の差別化された原料を、低コスト・短期間で開発することも可能だという。実際に、特定のクライアント・製品のために、植物素材などから、独自性の高い機能性成分を抽出し、「留め型原料」を開発した実績も多数持っている。廃棄食品素材をアップサイクルすることにより、SDGsに対応した原料を開発することも可能だという。

サプリメントの差別化を図るうえで、独自原料を開発して配合することは、極めて有効な方法といえるだろう。「当社のみ」の独自原料を配合することにより、不毛な価格競争から一歩抜け出すことが可能だ。ただ、ゼロから完全オリジナルの原料開発をするには、膨大な時間や費用が掛かり、必ずしも現実的な選択肢とはいえなかった。

そんな中、同社では、既存の原料にひと手間・ひと工夫を施すことにより、差別化を実現することを提案している。既存原料の組み合わせとはまた別の「高付加価値化」が可能になるとしている。

同社の技術力を用いれば、これまで廃棄していた製造副産物に加工を施して、機能性原料としてよみがえらせることも可能。SDGsや環境保全に貢献する独自原料の開発につながるという。



同社では原料加工に役立つさまざまな設備、技術、実績を持っている。①抽出②真空濃縮③ろ過・精製④発酵・酵素処理⑤微粒子化⑥乳化⑦フリーズドライ(凍結乾燥)⑧スプレードライ(噴霧乾燥)⑨セントリドライミル(瞬間乾燥)⑩加水分解――といった分野で独自の技術力に磨きをかけている。こうした技術力を組み合わせて使用することもできるという。

①抽出

「抽出」は、液体または固体の原料から、溶剤を使って可溶成分を分離する。さまざまな動植物原料から目的成分を取り出すため、同社では原料ごとに、水、エタノール、含水エタノールなど、最適な抽出溶剤を選択することが可能。加熱処理、アルカリ処理、酸処理、酵素処理などを併用しながら目的成分の回収効率を高めている。

②真空濃縮

「真空濃縮」は、「有効成分の高濃度化」「粉末化(乾燥)の効率化」「水分活性低下による腐敗防止」などを図ることができるという。減圧した真空下で水の沸点が下がることを利用し、60℃程度で水分を蒸発させ、溶液中の固形分濃度を上げるのが「真空濃縮」だ。植物発酵エキスを真空濃縮して健康食品に配合したりすることもできるという。

③ろ過・精製

「ろ過・精製」は、振動篩(ふるい)での粗ろ過や、フィルタープレスでのろ過、珪藻土ろ過などを駆使。活性炭処理やイオン交換によって精製を行うこともある。こうして不溶物・不純物を除去し、清澄(せいちょう)な液体を製造する。脱臭や脱色も可能。ろ過・精製により、清澄度が求められる製品への配合に適した液体原料へと加工できるという。

④発酵・酵素処理

「発酵」や「酵素処理」は、原料加工において、非常に重要な技術だ。原料の発酵により、機能性の大幅な向上が可能になるケースも少なくないという。臭いや味を良くしたり、吸収性を高めたりといったことに発酵が貢献するケースもある。「酵素処理」については、「体内の吸収性・消化性の向上」や、「抽出効率の向上」「微生物の栄養源の生成」などにつなげることができるという。

⑤微粒子化

「微粒子化」は、原料の分散性向上や吸収性向上に資する原料加工技術として採用事例が増えている。同社ではアルティマイザー(微粒子化マシン)を保有しており、原料の微粒子化を行える。例えば、ウコンに微粒子化加工を施すことで分散性を高め、ドリンクへの配合をしやすくした実例があるという。微粒子化したウコン懸濁液では、未処理のウコン懸濁液に比べて吸収率が1.4倍高まることも確認。ウコンの風味・のどごしの改善にもつながるとしている。乳酸菌やローヤルゼリー、レスベラトロールなどについても微粒子化の実績があるとしている。



⑥乳化

「高圧乳化」は、乳化時に高い圧力をかけることにより、乳化粒子の微細化を促す。油溶成分を水溶化し、ドリンクへの配合を可能にし、透明度や粘度などの面で、他の乳化法とは物性の異なる乳化物を生成することができる。

⑦フリーズドライ(凍結乾燥)

「フリーズドライ(FD)」は、原料を凍結下で減圧乾燥させ粉末化する。低温乾燥であるため、栄養成分や風味の変化が少ないのが特徴。多孔質で水や熱湯が侵入しやすいため、復元性や溶解性が高い。アピでは仕込み量の異なる多種のフリーズドライ装置を保有しているため、多様な原料・ロット・製造条件に対応できる。

⑧スプレードライ(噴霧乾燥)

「スプレードライ(SD)」は、液体を熱風中に霧状に噴霧し乾燥させ乾燥物を得る。連続生産性や大量生産性に強みがある。球形で流動性の良い粒子が得られるという。スプレードライについても、多様な仕込み原料・製造条件・ロットに対応できるという。

⑨セントリドライミル(瞬間乾燥)

「セントリドライミル(CDM)」は、原料の乾燥と粉砕を同時に瞬間的に行うため、熱ダメージの少ない微粉末が得られる。例えば、アセロラのCDM加工粉末と棚乾燥粉末を比較した試験では、ビタミンCが140倍残存することを確認している。色・風味・成分を損なわない原料加工に貢献するため、例えば青汁原料の加工などにも適しているという。

⑩加水分解

同社では、独自の加水分解設備も導入している。加水分解技術は、アレルゲンフリー食品やPBF(プラントベースフード、植物性食品)の開発に役立つ技術としても注目されている。同技術を応用すれば、例えばオーツミルクの開発も可能。オーツミルクは、豆乳に次ぐ〝第3のミルク〟とも言われており、「PBF」「SDGs」の文脈からも注目されている。同社ではほかに、雑穀や白米、ひよこ豆を原料とした加水分解原料の自社開発実績も持っている。各種原料に加水分解加工を施すことにより、水への溶解性を向上させたり、吸収性を高めたりすることができるという。天然原料の殺菌や、臭いの低減の効果も期待できる。

同社の持つさまざまな原料加工技術を活用して開発したオリジナル原料を配合することは、製剤の高付加価値化・差別化にも大きく貢献する。開発した新原料について、同社の研究開発施設「長良川リサーチセンター」で、機能性・安全性のエビデンスを取得するといったことも可能だとしている。


<独自性なくしてヒットなし‐ヒット商品に導く4つの手法‐>


資料の詳細は画像をクリックしてダウンロードしてください。


【問い合わせ先】
アピ株式会社
問い合わせフォーム:https://api-odm.com/contact
TEL(本社):058-271-3838
TEL(東京支店):03-3662-3878

■アピ株式会社 健康食品/機能性表示食品OEM/ODMサイト
https://api-odm.com/





RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事