2023.04.04

ワイシャツ専門ECのozie、メール経由売上が20%増加 メルマガ配信強化と作業時間効率化を両立した秘訣とは?

「ozie」を運営する柳田敏正氏


ワイシャツ専門EC「ozie(オジエ)」を運営する柳田織物では2023年1月以降、ECサイトのメール経由のリピート売り上げが、前年同月比で20%増加しているという。コロナ禍以降、オンライン上での顧客接点を増やすため、メルマガ配信を強化したことと、CRMツールをリプレイスしたことが、タイミングよくマッチし、成果につながったようだ。「ozie」の柳田敏正社長に、リピート売り上げ増加の裏側について聞いた。



CRMツールのリプレイスがきっかけ


――リピート売り上げが増加していると聞きました。要因は何でしょうか?


直接的な要因は、2022年9月に、CRMツールをリプレイスし、CRMプラットフォーム「アクションリンク」を導入したことです。「ozie」ではコロナ以降、オンライン上でのお客さまとの接点を増やすため、メルマガの配信数を増やしていました。そこに、「アクションリンク」がうまくハマり、リピート売り上げの増加につながりました。

――「アクションリンク」を導入したきっかけは?

以前は別のCRMツールを導入していましたが、うまく活用できていませんでした。CRMツールを利用する際、お客さまのクリックデータを取得して、最適な商品のレコメンドにつなげるのが基本です。ただ、当社では、データの取得が十分にできていませんでした。メールマガジンの配信をセットするのに時間がかかり、データの取得・活用まで手が回っていませんでした。


広告コストの削減につなげたい


――メルマガの配信は週に何回していましたか?


メルマガは週に3~4回配信していました。コロナ禍になってから、メルマガの配信数を増やしていました。新商品やお薦め商品の情報を発信するメルマガや、当社のユーチューブチャンネルの更新情報などを発信するコンテンツメルマガを配信していました。


▲「ozie」のECサイト

当社では、初めて買っていただくお客さまに、2回目以降も買っていただくにはどうすればいいかを、考えていました。もともと、当社のリピート率は高く、初めて購入した人の内約36%の人が、2回目も購入いただいていました。

ただ、ウェブ広告のコストが高まっていることから、2回目以降も買っていただけるお客さまがもっと多くなれば、コストの削減につなげられるのではないかと考えました。

ウェブ広告のデータを見ると、広告で初めて接点を持つお客さまのほかに、すでに購入したことがあるお客さまも、広告をクリックして購入していることが分かりました。

すでに接点があるお客さまに、広告以外の接点から購入していただく方法も模索していました。


自動でメルマガ作成、スタッフの作業が効率化


――「アクションリンク」の導入後の成果はいかがですか?


メルマガ経由の売り上げが20%増加したほか、メルマガ内に設置したリンクのクリック率や、メルマガの開封率など、全般的に向上しました。もともと、メルマガ配信を強化していたからこそ、メルマガの施策と「アクションリンク」の機能がマッチングしたのだと思います。


▲メルマガ経由の売り上げがアップしたと語る柳田敏正氏

「アクションリンク」では、お客さまがECサイトに来訪した際に閲覧した商品を自動で配信する「閲覧リタゲメール」機能や、自動でメルマガ内にレコメンド商品を表示する機能があります。お客さまが購入や閲覧をした複数の商品から、お客さまが欲しそうな商品をAIが推定してレコメンドする機能もあります。その時点の売れ筋商品のランキングを自動でメッセージ内に表示する機能もあります。

「アクションリンク」を使うことで、お客さまにとって最適な商品を自動でレコメンドできるようになりました。メルマガのクリックデータを取得して、レコメンドの精度をさらに高めることもできます。

「アクションリンク」を使うことで、スタッフのメルマガ配信にかかる作業を効率化することができました。業務時間も効率化できており、概ね導入前の20%は削減できているのではないでしょうか。

――「アクションリンク」を使って効率化できたことで、何ができるようになりましたか?

週に3~4回配信していたメルマガを、4~5本に増やすことができました。そのうち2本は、「アクションリンク」が自動でメルマガの作成を行ってくれています。


▲アクションリンクから自動配信しているメルマガ

お客さま一人一人に、最適なタイミングで、お客さまにあった内容を配信できることにより、メールの配信解除率も減らすことができました。

ブランドとお客さまとのコミュニケーションの手段はLINEになりつつあります。ただ、LINEは手数料が高まっており、コンテンツ制作の面ではできることが限られるという側面もあります。メルマガはコンテンツ制作の自由度が高いため、メルマガで接触頻度を上げることも効果的だと考えています。

メルマガは、全てのお客さまに読まれるわけではありません。ただ、充実したコンテンツを配信し続けることで、お客さまが読みたいときに読みたいコンテンツがある状態にしておくのが良いと考えています。

私は、「ECの未来」というユーチューブに出演するなど、ECの運営ノウハウ伝える仕事もしています。他のEC事業者から、リピート売り上げを増やすための施策について聞かれることもあります。メルマガを配信することで、まだまだ伸ばせるところがあるとも伝えています。

 


◆「アクションリンク」とは?

データによって顧客像を把握し、顧客1人1人に合わせたメッセージ配信を自動化できるSaaS型の顧客中心CRMプラットフォーム。過去数千回のPDCAによってリピート売り上げへの効果が証明された「鉄板シナリオ」がインストールされており、ボタン一つでツール導入直後から効果的な施策が実行できるという特徴を備える。

https://actionlink.jp/








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