2023.02.10

お取り寄せグルメのECサイト「ONWARD MARCHE」、コロナ禍に売上1.8倍 「品ぞろえ」「見せ方」にこだわり

取締役 吉田暁彦氏(左)とマルシェ販売Sec.課長代理 武藤裕史氏(右)

アパレル大手のオンワードグループのオンワードデジタルラボが運営するお取り寄せグルメのECサイト「ONWARD MARCHE(オンワード・マルシェ)」がコロナ禍に急成長している。2021年2月期における同サイトの売上高は、前期比約1.8倍に伸長した。コロナ禍にお取り寄せのニーズが拡大し、注文数が急増したという。総菜やおせちなど巣ごもり需要に対応した品ぞろえの拡充も奏功した。

「オンワード・マルシェ」はバイヤーが選定した高品質なグルメ商品などを取り扱っている。クリエイティブディレクターとして、グルメ雑誌「食楽」の編集長を務める大西健俊氏を起用した。雑誌のように、読んで楽しいコンテンツもそろえている。

商品写真にもこだわっており、「サイト内の商品画像の8割は自社で撮影している。特集用に商品画像を撮り直すこともある」(マルシェ販売Sec.課長代理 武藤裕史氏)と話す。

サイトに掲載する商品画像は、縦長サイズを採用している。

「『美味しそう』と感じてもらうのが重要な要素だが、ファッションに関心のあるお客さまが大半であるため、センスの良い写真にもこだわっている」(取締役 吉田暁彦氏)と考えている。


▲縦長サイズの写真を採用したサイト

もともとスイーツの方が総菜よりも売り上げは大きかったが、コロナ禍にその売り上げが逆転した。ニーズに対応するため、総菜の品ぞろえを増やし、「お家時間応援キャンペーン」という販売促進のための特集も組んだ。

月3~4回は特集を組んでおり、企画に合う写真を撮影し、バイヤーが商品の魅力を伝える記事を書いている。

「等身大で商品の魅力をお客さまに伝えられていると思う」(武藤氏)と話す。

2020年の正月向けから提供を開始した、おせちの販売が好調だ。売り上げは毎年、1.3倍~1.5倍ずつ伸長している。

2023年の正月向けでは、「しろたんおせち」の予約が最も多く入っていた(2022年11月時点)。

再利用できるデザインがかわいいお重が人気を集めている。他にも有名店のおせちや、オリジナルのおせちなど数多く取りそろえた。

ギフトカタログの人気も高まっている。コロナ禍には社員の福利厚生のために法人が購入するケースも増えた。

日本製品の代理購入サービスなどを手がける「比比昂(ビビアン)」が運営する越境ECサイト「日本厳選商城」と連携し、日本のグルメを海外に販売する取り組みを2022年12月1日から実施している。

今後は台湾へのアプローチを含め、ECをさらに強化していくという。





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