2022.10.20

【「D2Cの会」ダイジェスト】<第1回>加藤公一レオ氏「100億円突破できるビジネスモデルとは?(前編)」

売れるネット広告社の加藤公一レオ社長がオープニングセッションに登壇


転売ヤー排除にも


ツーステップマーケティングは、不正注文が入りにくいというメリットもある。ワンステップの場合は、「初回半額」などの割引率を提示し、「こんなに安売りしていますよ!」というメッセージを分かりやすく出していることになる。転売ヤーなどの目にもつきやすくなってしまう。しかし、ツーステップの場合、モニター無料などの情報だけで、初回割引率は見えていない。

不正注文が入りにくくするという点においては、「転売防止の文言」を購入ボタンの近くに置くか否かもポイントだ。

当社のクライアントに、「F2転換率が悪い」「不正注文が多い」と悩んでいる企業があった。そこで、悪質な消費者や不正転売ヤーなどに向け、購入ボタンの近くに「転売目的での申し込みが発覚した場合、警察に届けます」「ポイント獲得目的で申し込み後、即解約した場合、ポイントは無効とします」といった文言を表示するようにした。

結果は、想定通り、不正注文が劇的に減少した。その一方で、申し込みボタンをクリックする消費者も増える結果となった。定期へのアップセル率は1.46倍も増加した。

定期コースでの「初回半額」などの割引について、最初から半額を訴求するよりも、2段階で割引した方が、アップセル率は1.49倍上がるという結果が出ている。

たとえば「あなたに20%OFFクーポンが当たりました。このクーポンを使って申し込むとさらに30%OFFになります!」といった見せ方をする。最終的な割引率は同じでも、「初回半額」では安っぽく見られてしまうからだ。

割引について加えると、初回に大幅割引をして、2階目以降から10%OFFにするよりも、「お客さまのことを大切にしたいから」というコメントをつけて、最初から半永久的に20%OFFにした方が、LTVは1.54倍上がる。F2転換率についても、50%程度だったものが70~80%近くになる。この「半永久的20%OFF」を多くのD2C企業で統一して行っていくことで、D2C業界全体も盛り上がっていくと、私は考えている。

(後編につづく)





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