2022.08.17

【インタビュー】エレコム 柴田幸生社長「EC売上142億円超に テレワークニーズに合った商品開発」


EC比率は倍増に


――ECの売上高は伸びているか?

当社では、把握可能な数値をEC売上高として開示している。だが、実店舗とECで在庫を共有しているケースなどもあり、全てを把握しているわけではない。

開示しているEC売上高ではなく、「EC関連の売り上げ」という意味でいうと、推定だが大きく伸びている。コロナ前は全社売り上げの10%前後だったが、現在は20~30%前後になっているとみている。

――調理家電の事業について教えてほしい。

当社の調理家電のターゲットは「一人暮らし」だ。調理後にそのまま皿としても使えるホットプレート「ホットディッシュ」や、同様に調理後そのまま使えるマグカップ「クックマグ」など、一人暮らしのサイズ感と利便性を追求した商品を扱っている。

当社の顧客はこれまで、男性が中心だった。企業認知も、男性が8割程だったのに対し、女性は低かった。新しい市場に参入し、製品の幅を広げた結果、今まで少なかった女性客を獲得できている。

パソコン周辺機器と比べると、訴求方法も大きく変えている。パソコン周辺機器は、「機能面」を訴求することに注力していた。調理家電では機能よりも、「どんなものが、どれだけ簡単に、作れるか」といった点を訴求するようにしている。

SNSでの訴求も、パソコン周辺機器はツイッターが中心だったが、調理家電ではインスタグラムが中心だ。ツイッターとインスタグラムでは、打ち出し方も異なるため、日々訴求方法を模索している。

2022年4-6月期(第1四半期)は、ECの売り上げが大きく伸びており、2桁成長となっている。

当社の強みの1つとして、製品の幅の広さがある。ECは、日々変化する需要に合わせ、何を打ち出すかを変えられるため、相性がいいと思う。今後も、需要に合った商品を見極めつつ、増収を目指していく。




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