パ・リーグ6球団およびパシフィックリーグマーケティングとメルカリはこのほど、NFT（Non-fungible token）事業で連携し、パ・リーグ6球団の名場面やメモリアルシーンをコレクションできる「パ・リーグ Exciting Moments β」の提供を年内に開始すると発表した。新たなスポーツビジネス、ファンコミュニケーションの形の構築を目指す。なお、試合映像を使ったNFT事業にスポーツリーグが参入するのは日本初の試みとなる。また、12月16日より、パ・リーグ6球団所属選手の直筆サインボールが当たる「公式Twitter フォロー＆リツイートキャンペーン」を開始した。
パ・リーグ6球団およびパシフィックリーグマーケティングとメルカリは、パ・リーグ6球団として初めてNFT事業で連携を行った。年内の提供開始を発表した「パ・リーグ Exciting Moments β」は、パ・リーグ6球団の記憶に残る名場面やメモリアルシーンを捉えた動画コンテンツを自分だけのコレクションとして保有できるパ・リーグ6球団公式のサービスとなる。
初期ラインナップ「Series 1 – ’21 Season Best Players」は、2021シーズンに特に活躍した選手を中心に、計18プレーの収録を予定。シーンや選手に応じて、★の個数でレアリティが付いており、専用Webサイトで簡単に購入できる。通常の試合の公式映像はダウンロード等は禁止されているが、「パ・リーグ Exciting Moments β」で購入したコンテンツは、ダウンロードして購入者が自身で保有でき、サービス内の機能を活用時のみSNS等でシェアすることも可能だ。初期ラインナップでは、★2つ～★4つまで3段階のレアリティを販売。購入価格は★の数によって異なるが、初期ラインナップでは最低購入価格2000円から購入が可能としている。
▲選手のプレーをコレクションとして発売【サービスのイメージビデオ】
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大等により、プロ野球においては無観客や観客上限を定めての試合開催が続いている。こうした状況の下、各球団では、従来であれば主要な収益ポイントとなるチケット販売、飲食販売、グッズ販売等の機会が大きく減少し、前年比半減近い売上となった球団もあるなど、業界全体で厳しい事業環境が継続している。また、より中長期的な課題として、球場にファンが訪れることで生まれていた直接的なコミュニケーションの機会が失われることによるファンの減少などの可能性がある。パ・リーグ6球団およびPLMはこれまで、球場での6球団共同イベントの開催はもちろん、球場の外でも、リーグ公式動画配信サービス「パーソル パ・リーグTV」やYouTubeチャンネルの運営など、特にデジタル領域においてテクノロジーを利活用し、ファンに新たな価値を提供すべく様々なチャレンジを続けてきた。
一方、メルカリは、2013年7月にフリマアプリ「メルカリ」のサービス提供開始以来、誰もが簡単かつ安心・安全にモノの売買ができるサービスとして、現在では月間利用者数は約2000万人、累計出品数は25億品を突破するなど、多くの人に利用されるマーケットプレイスとして拡大を続けている。また、2021年4月にメルコインを設立し、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行ってきた。
今回の連携により両社は、まずはプロ野球ファンに向け、自分の好きなシーンを購入し、いつでも視聴でき、自分だけのコレクションとして保有できるサービスから提供をスタートする。今後は、メルカリがフリマアプリ「メルカリ」で培ったマーケットプレイスの知見を活かし、ブロックチェーンを活用したサービスの提供やコレクションの再販機能の提供など、利用者同士のコミュニティ活性化を目的としたマーケットプレイスの構築も来年を目処に検討していく予定としている。パ・リーグ6球団およびパシフィックリーグマーケティングが持つ豊富で貴重なコンテンツと、メルカリが持つマーケットプレイスの知見と技術力を融合し、新たなスポーツビジネス、ファンコミュニケーションの形を構築するとしている。
サービスの開始に先がけ、「パ・リーグ Exciting Moments β」のTwitterアカウントをフォローし、対象ツイートをリツイートし、自身の好きなパ・リーグの球団を記載して応募すると、記載したチーム所属選手のサインボールが抽選で48名に当たる「公式Twitterフォロー＆リツイートキャンペーン」を開始した。キャンペーン期間は、12月16日～2022年1月5日まで。
