2020.10.21

髙島屋、中間期のEC売上は68%増の128億円 3年後にはネットビジネスの年商500億円に

高島屋オンラインストア

髙島屋の2020年3−8月期(第2四半期)におけるEC売上高は、前年同期比68.0%増の128億円だった。コロナ禍で巣ごもり需要が拡大し、顧客が通販やECに流れ、大幅な増収につながった。

2019年3月、カタログ通販やテレビショッピングなどを中心に運営するクロスメディア事業からEC事業を切り離し、EC事業部を新設した。クロスメディア事業部ではカタログやテレビなどの媒体を中心とした通販に注力し、EC事業部は専務取締役直轄の部署としてグループ間のシナジーを高めている。

EC事業部では、実店舗やグループMDなどとの連携を強化することで品ぞろえを強化している。以前はギフト商品中心だったが、EC事業部設立後に自家需要に対応した商品ラインアップを拡充していた。こうした取り組みもコロナ禍で巣ごもり需要が拡大する中で増収要因となった。

クロスメディア事業の売上高は、前年同期比25.3%増の100億2600万円だった。他の百貨店がカタログ通販から撤退する中、百貨店通販の愛用者を自社に取り込むための販促を展開したり、実店舗顧客に通販を利用してもらうための紹介活動を地道に続けてきた。顧客基盤を少しずつ広げてきたことが、コロナ禍での高い成長に寄与したようだ。

ECを中心としたネットビジネスにおける2021年2月期の売上高は270億円を計画している。ネットビジネスの2024年2月期の売上高は300億円の目標だったが、EC事業の成長加速に伴い、目標値を500億円に修正している。来期にECサイトをスマホファーストにリニューアルしたり、商品供給や物流の体制も強化したりすることで、EC売上高の拡大を図る。

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