2024.10.11

海外向けサブスクのICHIGO、スイーツ店展開の「GOOD IDEA COMPANY」買収 越境ECとインバウンドの相乗効果狙う

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お菓子を中心とした海外向けサブスクサービスを展開するICHIGOは10月11日、観光客向け飲食店事業などを手がけるGOOD IDEA COMPANYの全株式を取得し、子会社化したと発表した。日本の文化や体験をより多くの人に届けるため、リアル店舗展開でインバウンド×越境ECの相乗効果を狙う。

ICHIGOは、サブスクリプションサービスがまだ一般的ではなかった2015年に創業し、日本の文化や魅力を世界へ発信するべく、お菓子のサブスクリプションサービスを中心に事業を展開してきた。現在は、日本のキャラクター雑貨、和菓子のサブスクなど計7つの事業を展開し、総顧客数は約560万人(メルマガ会員含む)に達している。


▲ICHIGOのサブスクサービス(一部)

このほど、いちご飴専門店「Strawberry Fetish」や、わたあめ専門店「TOTTI CANDY FACTORY」など、観光客向け飲食店事業を全国に25店舗展開するGOOD IDEA COMPANYの全株式を現金を対価として取得価格26億円にて取得した。これによりGOOD IDEA COMPANYはICHIGOの完全子会社となった。また、これに伴い、ICHIGO公式サイトのリニューアルを実施した。


▲GOOD IDEA COMPANYが展開するスイーツ店

GOOD IDEA COMPANYはわたあめなど、日本のお祭り文化を象徴するエンタメ性の高い商品を原宿の竹下通り、浅草ROX、沖縄の国際通りをはじめとした観光地で販売している。

今回の株式取得により、ICHIGOのもつ総顧客数約560万人のグローバルな顧客基盤と、いちご飴や綿菓子など日本のお祭り文化を現代に継承するGOOD IDEA COMPANYのインバウンド含む国内における観光客の集客力の高さを互いに共有し、オンラインとオフラインの両軸でより多くの消費者に日本文化の魅力を伝える幅広い商品・サービスの提供を見込んでいる。

今後は、既存ECサービスのさらなる商品カテゴリの拡充を行いながら、オフライン戦略として国内の観光地へのリアル店舗展開にて、インバウンド・国内旅行客の需要獲得を行う。日本の観光地との連携や、中長期的には海外への店舗展開なども視野に入れ、日本発のグローバルスタートアップ企業としてより大きな事業展開を推進していくとしている。

経営面においては、これまでの越境EC事業は外貨での売上が中心で為替変動リスクを抱えていたとし、日本国内でのリアル店舗ビジネスを円の収益の柱とすることでより強固な財務基盤を築く考えを示した。

今回の取り組みにあたり、ICHIGO 代表取締役CEO 近本あゆみ氏は、「ICHIGOは創業以来一貫して越境ECサービスを展開してきましたが、創業10年を来年に控え、日本の文化を世界中の人に広めるためにはEコマースを通じて海外に製品を届けるだけでなく、日本に遊びに来る外国人旅行客にも楽しい日本の文化体験をしてもらいたいと思うようになりました。そんな時に日本の古くからのお祭り文化である『いちご飴』や『わたあめ』を専門店として日本全国で展開しているGOOD IDEA COMPANYに出会い、ICHIGOと一緒になることで国内需要に加えて、外国人旅行客にもマッチする新ブランドを展開させるビジョンを持ち、今回の株式取得に至りました。今後は両社の強みを生かしよりスピード感高く事業成長させて参ります」と述べた。

GOOD IDEA COMPANY 代表取締役 竹森俊彦氏は、「GOOD IDEA COMPANYは『思い出に残る買い物体験』をキーワードに、観光立地を中心にお客様に楽しんでいただける商品を提供してまいりました。これまで培ってきたノウハウが、ICHIGOの事業基盤と結びつくことで、さらなる成長と新たな価値の創出が期待されます。今回のM&Aが当社事業にポジティブな影響をもたらし、引き続きお客様やパートナーの皆様に貢献できるものと確信しております」とコメントした。

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