2024.10.10

鹿島建設、クラファンで3.2億円超の支援 立体音響スピーカーに注目、初のBtoC商品

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立体音響技術搭載の小型スピーカー「OPSODIS 1」

鹿島建設が2024年6月に開始したクラウドファンディング(CF)が現在(10月7日時点)、3億2200万円以上の支援を集めている。出品しているのは立体音響スピーカー「OPSODIS 1(オプソーディス・ワン)」。スピーカーの臨場感とヘッドホンの没入感を同時に体感できる、新感覚のスピーカーだという。

鹿島建設の村松繁紀氏は、「建物を作る際に、音楽などをいかにいい音で聴いてもらうかという研究は、当社でも長年行ってきた。これまで個人向けの仕事はしてこなかった」と話す。同社が個人向けの商品を作るのは、同商品が初だという。

CFは、6月20日から開始した。「CFは、グリーンファンディングで行った。初日だけで4000万円は、史上最速。現在の金額も過去最高額だと聞いている」(松村氏)と話す。

同商品の価格はプランにもよるが7万円前後と、一見高価格帯のスピーカーだ。それでも「安い」との声が多数だという。

「当社では商品の良さを広めるため、オフラインイベントへの参加を積極的に行っている。実際に聴いてもらうと、『この音質でこの価格は安い』と声をいただいている。そこからCFでの購入を案内している」(同)と話す。


▲鹿島建設のイベントブース

CFは当初、8月末までを予定していたが、あまりの反響に期間を12月末まで延長したという。「現在の支援額は3億円を超えた。最終的には5億円を目標にしている」(同)と言う。

同商品は本格的な販売開始を2025年の夏以降に予定しているという。既に大手EC企業や、家電量販店からも多くの声がかかっているという。

「当社には販路がないため、商品展開は卸が中心になっていくだろう。実際に体験してもらわなければ、良さが伝わらない商品だと思う。ECでの販売を始めるとしても、何かしら体験できる場を設けることが、認知の拡大につながってくると考えている」(同)と話す。

「サブスクの映画など、立体で音声を配信しているサービスが増えてきている。一方で、良い音を聴く環境を整えることは、簡単ではない。『自宅のテレビやPCを良い音で聴きたい』そういった気持ちを掘り起こしていきたい」(同)と話す。

「一般発売後は、日本のオーディオ市場だけでなく、海外のオーディオ市場にも進出していきたい」(同)とも話していた。

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