「こまもの本舗」でプリンター用のインクやトナーなどを販売するプリンタスは2024年5月、衛生用品の専門ECサイト「Sheepree(シープリー)」をオープンした。同社では、コロナ禍にマスクの販売を始めたのをきっかけに、衛生用品の販売を拡充。専門店のオープンにまで至ったのだという。
「コロナ禍においては、仕入れ先があったこともあり、かなり早い段階からECでマスクを販売していた。ピーク時は、売り上げの7~8割をマスクが占め、EC全体で今の1.5倍の売り上げがあった」(上野洋一社長)と話す。
同社では、マスクの販売をきっかけに、衛生用品の品ぞろえを拡充していったという。「仕入れ先が取り扱っていたこともあり、おむつや生理用品などの販売も始めた。だが、既存のサイトは、プリンター用品を販売するためのサイトだったため、分かりにくかった。そこで新たなサイトを立ち上げることにした」(同)と話す。
「後悔しているのは、コロナでマスクにかかりっきりになってしまったことだ。当時はマスクがよく売れたが、落ち着いてわれに返ってみたら、トナーやインクのシェアの多くを他のサイトにとられてしまっていた」(同)と話す。これまでの商材だけでは難しいと考えたことも、新サイトを立ち上げるきっかけになったという。
▲「Sheepree」のサイトロゴ
現在は、大人用おむつの自社ブランド「ORKAL(オルカル)」の展開も行っている。今後は、他の商品も、自社ブランドに切り替えていく予定だという。
「インクやトナーの販売はこれからも減る一方だろう。衛生用品の需要は増えていくとみている。コロナ禍を、いい方向に向かうきっかけにできるよう、新サイトに注力していきたい」(同)と話している。
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