2024.05.10

LINEヤフー、国内ショッピング取扱高1.7%減 出澤剛CEO「底を打った」

LINEヤフーの2024年3月期の国内ショッピング取扱高は前期比1.7%減の1兆6658億円だった。出澤剛CEOは「『LYPプレミアム』の開始により、国内ショッピング取扱高は底を打った」と説明する。

国内ショッピング取扱高は2021年3月以降、減少している。2021年3月期の国内ショッピング取扱高は1兆6971億円、2022年3月期の国内ショッピング取扱高は1兆6946億円だった。減少理由について、「2022年の下半期から、『ヤフーショッピング』においてはコスト最適化を進めてきた。これまでの多くのポイントを配布する戦略から、2023年はポイントの配布を抑える戦略に変更した。そのため、取扱高は減少したが、収益性は向上することができた」(坂上亮介上級執行役員 CFO)と振り返る。


▲坂上亮介上級執行役員 CFO



その中で、LINEヤフーとしては、2023年から現在にかけて、「『ヤフーショッピング』においては、主に翌日に商品が届くこと、UI・UXの改善、LYPプレミアムの開始に重きを置いた。LYPプレミアム会員は昨年の提供開始後、順調に会員数は増加している」(坂上上級執行役員 CFO)と説明する。



さらに、「直近の『ヤフーショッピング』の流通額に関しては、2024年3月期の流通額は前期比10%増と復調傾向にあり、2024年においては、さらに前年比1桁増の成長を目指していく」(坂上上級執行役員 CFO)と強調する。



コマース事業の売上収益は同3.6%増の8215億円だった。アスクルやZOZOにおける増収やサービスEC事業の成長もあり、前年同期比で売上収益は増加した。

今後の方針として、LINEヤフーはプロダクト強化に注力していく方針だ。LYPプレミアム、LINEリニューアル、ヤフージャパンアプリのリニューアルを実施し、検索、コマース、広告、PayPayのサービス成長につなげていく。

LYPプレミアムでは、LINE上でオンラインで友人と一緒にプリクラを撮れる「LINEプリ」や複数プロフィールの利用などを開始する予定だ。LINEアプリのリニューアルは2024年度中に実行できるよう進めており、LINE起点のショッピング体験の提供を目指していくという。ヤフージャパンのアプリも2024年度中でのリニューアルを計画している。ヤフージャパンアプリとコマースとの関係性については、「特に考えていない。ヤフージャパンのアプリは『コンテンツ』『豊富な情報を届ける』場になる」(坂上上級執行役員 CFO)と話す。

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