2024.04.02

【技術力のある健康食品OEM 】大東高麗参 チェ・ソングン社長「韓国屈指の高麗人参メーカーが日本上陸」

大東高麗参 チェ・ソングン社長


「ついに本物がやってきた」――。韓国屈指の高麗人参メーカーである大東高麗参(でどんこうらいじん)がついに日本に上陸した。同社は2002年の設立からわずか20年で、高麗人参のBtoB供給において、正官庄(せいかんしょう、韓国高麗人参公社)に次ぐ規模にまで登り詰めた企業。その同社が今年3月、東京支社を新宿に開設、日本に本格上陸した。日本企業に向けて、高麗人参製品のOEM供給や、原料供給を行っていくという。高麗人参には、加工方法によって、白参(はくじん)、紅参(こうじん)、太極参(たいきょくじん)、黒参(こくじん)などがあるが、同社では、そのいずれも供給可能。GMP認定取得の自社工場には、ペーストからゼリー、錠剤、粉末、顆粒、ハードカプセルまで多様な剤形に加工できる設備を備えている。原料としても、粉末、濃縮液、濃縮液粉末、濃縮液粉末顆粒を供給可能だ。根の姿そのままの本参(ほんじん)の供給も行える。6年根の製品だけでなく、よりリーズナブルな4年根の製品の供給にも対応できるという。同社の韓国本社を訪問し、チェ社長に話を聞いた。


――高麗人参製品を専門に製造しているということだが。

人々の健康に貢献する高麗人参をぜひ日本の方々にも飲んでいただきたいと考え、日本に本格上陸することにした。高麗人参製品のOEMや原料供給を行っていく。
高麗人参は免疫を始め幅広い有効性を持つ。紅参や黒参などは副作用もなく、良い働きだけが期待できる。ぜひ日本の皆さんにももっと知っていただきたい。

――創業の経緯について聞きたい。

長年、韓方(韓国独自の生薬)の流通に携わっていたが、50歳のころ、「社会的に価値があるもの」を扱いたいと思い、高麗人参のメーカーを志した。2002年に創業し、工場を建設した。

日本の製造業は非常に強い。日本の製造業のように、「100年続く会社」を作れないかという思いもあった。まだまだ足りないところもあるが、「高麗人参といえば大東」と言っていただける会社にしていきたい。

――2002年の工場設立から20年にわたって成長を続けてこられた要因は?

最初の5年は大変だった。当初用意した6億~7億円を一気に使い果たしてしまったからだ。だが、そうやって過剰とも思えるほどの先行投資を重ねてきたからこそ今があるのだと考えている。

例えば、濃縮液の設備。普段製造するのはせいぜい月間20トン程度だが、当社では月間で40トンの製造が行える体制を整えている。3交代のシフトにすれば月間120トンを製造できる。なぜそこまでの設備投資を行うのかといえば、世界屈指の大手企業からいつでも受注できるようにするためだ。時代に先駆けて、このように先行投資を行い、業績を拡大させてきた。

例えば2018~2020年の3年間で20億円を投資した。2021年には5億円、2022~2023年も2億円を投資した。これからも、流動性顆粒の製造設備の導入や、スプレードライの生産量の拡大などを行いたいと考えており、5億円の投資を予定している。

▲工場の全景

――直近の売上高は?

直近の売上高は60億円。今は輸出を伸ばしている。昨年は600万ドルを輸出したが、今年は750万ドル輸出できる。来年は1000万ドルの輸出を目標にしている。インフラを整えれば、輸出は5000万ドルまで伸ばせると見ている。最大の輸出先は香港だ。次いで、ベトナム、中国の順となっている。

――製品別の売り上げ構成比を聞きたい。

当社の一番の強みは濃縮液にある。本参の売り上げが全体の約2割、後の7~8割は、濃縮液粉末や完成品の売上だ。OEM供給できる最終製品の形状のバリエーションも広げていっており、タブレット、カプセル、スティックパウチなど多様な剤形に自社設備で対応できる。

――韓国の高麗人参メーカー内でのシェアは?

韓国においてはやはり、正官庄(韓国人参公社)が圧倒的で、7割のシェアを占めている。当社は、BtoBにおいて、正官庄を除けばトップの規模になっている。

正官庄では6年根しか扱わないため、あたかも6年根しか効果がないように誤解されがちだ。ただ、当社が得ているデータでは、6年根も4年根も、成分や効果に大きな差異はない。当社では、リーズナブルな価格で、6年根と同様の効果が期待できる4年根の製品の供給も行っている。

――大東高麗参の強みについて聞きたい。

当社の最大の強みは、原料生産から最終製品の製造までを、一貫して自社内で行える点にある。残留農薬や重金属、環境ホルモンである、フタル酸エステル(phtalate)、ベンゾピレン(benzopyrene)などの有害物質の低減工程について特許を持っており、特許工程で生産した安全な原料を販売できる。原料販売だけでなく、OEM・ODM供給も可能だ。顧客企業のニーズに合わせて、さまざまな製品の製造ができる体制を整えている。

――品質へのこだわりについても聞きたい。

品質の維持は基本中の基本だと考えている。一定の品質を確保した上で、R&D(研究開発)にもしっかりと取り組んでいる。特許の取得なども行っており、一定の成果が得られている。ただ、当社の取り扱う製品は、本参から白参、紅参、黒参、太極参に至るまで幅広い。R&Dでやるべきことは多く、すべてができている状況ではない。

――最後に、日本の人々に伝えたいメッセージはあるか?

当社の高麗人参の効果には絶大な自信を持っている。単に商品を消費するという意味ではなく、自分の健康に投資するという気持ちで、高麗人参を飲んでいただきたい。ビジネスにおいては、「いい人に出会えるか」が何より大切だ。いい人に出会えればビジネスはうまくいく。日本の「いい人」の手元に、当社の製造する高麗人参をお届けしたい。


■大東高麗参
http://ddkorea.co.kr/wp/japan/






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