2024.03.28

「RAGTAG」、スタッフコンテンツの強化で転換率1.5倍超 「EC+取り寄せ」売上は50%超に

ティンパンアレイ 商品グループゼネラルマネージャー ECグループゼネラルマネージャー 桜庭邦洋氏(左)、 デジタルマーケティングチーム マネージャー 泉波奈氏(右)


コンテンツ閲覧者の転換率は1.5~2倍


――「visumo」を導入し、コンテンツを増やしたことの成果は?

桜庭:サイトの滞在時間は顕著に伸びました。スタッフスタイリングや動画を閲覧したお客さまは、閲覧していない方と比べると滞在時間が3〜4倍になっています。

分析ツールで同業他社と比較した際も、当社のサイトの滞在時間は長い傾向にあります。やはりコンテンツをしっかり見てくださっていることが奏功しているのだと思います。

――滞在時間が伸びると転換率も高まりますか?

桜庭:そうですね。実際、転換率も高まっています。コンテンツを経由したユーザーの転換率は1.5~2倍くらい高いと思います。「visumo」のコンテンツ経由の売り上げが伸びていますので、成果は確実に出ています。

もともと1つのコンテンツで売り上げを伸ばそうという発想ではなく、コンテンツを増やすことでファッションを楽しんでもらいたいというのが大きな目的としてあるので、滞在時間が伸びていることに手ごたえを感じています。

――自社ECサイトをECモール店などと差別化する上でもコンテンツは重要ですか?

桜庭:スタッフスタイリングや動画などのコンテンツは、あまりECモールには載せていないので、そこが差別化のポイントとなり、自社ECサイトに来ていただく理由になると思います。

ECモールはECモールでポイントが付いたり、他店と横断的に見ることができたりというメリットがあります。しかし、やはり自社ECサイトで1番買ってほしいという思いはあるので、その理由付けとしてコンテンツは大きく貢献していると思います。

――EC事業全体の成果も伸びていますか?

桜庭:EC売上高は開示していないですが、EC化率でいうと全体の30〜40%まで高まっています。コロナ禍には40%ぐらいまで高まりましたが、今は落ち着いて35〜40%の間を推移しています。


取り寄せサービスでECから実店舗に送客


――OMO戦略においてもECの強化は貢献していますか?

桜庭:ECサイトの商品を店舗に取り寄せて購入する「取り寄せサービス」の利用が伸びています。やはり商品の実物を見たり、試着したりしてから買いたいというニーズが高いので、積極的に利用してもらっています。



実際、取り寄せを利用するユーザーも増えています。取り寄せた商品を購入した場合、売り上げは実店舗に付く形となっており、その売り上げはEC売り上げを遥かに超える規模になっています。取り寄せが伸びてもEC化率がキープできているので、ECの役割が大きくなっていると思います。

コンテンツがきっかけとなり、多くの方がサイトを見てくれて、購入してもらう際に取り寄せサービスを利用していただき、実店舗に来ていただいくというサイクルが主軸になってきているという感じです。

――取り寄せサービスとECの売り上げを合わせると全体の半分以上になっているイメージですね。

桜庭:実店舗の売り上げの20〜30%は取り寄せサービス経由の売り上げになっていると思います。実店舗にとっても取り寄せサービスの重要度は高まっていると思います。

取り寄せた商品を購入しなかったお客さまも、店頭で別のアイテムを購入するケースもありますので、その効果は見えているものよりも大きく、OMOの軸になっているサービスだと思います。

――取り寄せサービスを利用している顧客はリピーターにつながりそうですね。

桜庭:実店舗とECをうまく活用いただくことで、利用頻度も高まると思います。中には店舗スタッフにどういうアイテムを取り寄せたらいいかを相談して、取り寄せサービスを活用しているお客さまもいます。

:3点まで同時に取り寄せできるのですが、3点が実店舗に届き、そのアイテムを確認して、その場で次週の来店に向けて、もう3点取り寄せるみたいな感じで、利用しているお客さまもいらっしゃいます。そういう形でショッピングを楽しんでいらっしゃるお客さまがいて、取り寄せサービスがあって良かったと思いました。

ーー今後、ECサイトやOMOで強化したいサービスはありますか?

桜庭:引き続き、ファッションやお買い物を楽しんでもらいたいという気持ちが強いです。ただ、ターゲットがブランドが好きな方に偏ってしまっている部分があると思うので、もう少しライトな層にも楽しんでもらえるようなECサイトにできればと思っています。

ターゲット分けしたコンテンツを作成していきたいと考えています。動画において、初心者向け、常連向けと分けるかもしれません。シーン別のランキングを紹介してもいいかもしれません。ブランド診断という形でお薦めのブランドを紹介する方法もあります。やり方はこれから検討しますが、幅広い方に楽しんでいただけるようなコンテンツを強化していきたいと思います。



■「RAGTAG Online」
https://www.ragtag.jp/


■「visumo」
https://visumo.asia/








RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事