2020.06.24

【インタビュー】 協和 上間秀美広報PR担当リーダー「継続率7%向上の商品も」

上間秀美広報PR担当リーダー


協和は、2020年1月期のEC売上高が39億円超になったとみられる。伸長率は、広告戦略などを変更したことで低調だった。これまではインフォマーシャルなどマス広告による新規顧客の拡大を重視力してきたが、19年からは既存顧客の育成に力を入れている。広告の主力はウェブに転換している。ウェブ経由で流入した顧客は離脱率が低い傾向にあるといい、継続率の向上に一定の成果が出始めている。


2019年5月から戦略を変えた。「既存のお客さまにより長く(商品を)使っていただく企業でありたい」という考えにシフト。お客さま一人一人に寄り添い、パーソナライズした商品のご提案を行いたいと思っている。

これまではマス広告による新規の獲得に力を注いでいた。新たなお客さまがたくさん獲得できる一方、インフォマーシャルの影響で衝動的に流入し、短期間で離脱してしまう人もいる。既存のお客さまのLTVを高めるため、まずは長く使い続けていただきたい。

継続率向上のため、2019年から、定期会員に送る同梱物の見直しを開始した。「定期〇回目のお客さまには△△を同梱する」など、やみくもにたくさんのものを同梱するのではなく、状況を踏まえて選定している。

定期便の利用者は約31万人。2~3カ月に1回のペースで商品をお送りしているお客さまもいる。月に約20万人の定期会員に商品を届けている。

2020年1月からは、花の写真をプリントしたカードも同梱。大写しにした花の写真と、花言葉を印刷している。好評のため、現在は定期便だけでなく、通常の購入を含む全員に同梱している。

「今月はどんなカードだろう」とワクワクしながら箱を開けてほしい思いでスタートした。「玄関に飾っています」と写真を送ってくれたお客さまもいる。

ヘアケアの「プロヘマチン原液」はこのほど、同梱物の見直しによりLTVが向上した。

2020年1月ごろから、髪の長さやボリュームを踏まえた適正な使用量が分かるチャートを同梱。顧客満足の向上につながった。同梱後、定期3回目の継続率は7%向上。初回購入を100%とした場合、65・6%のお客さまが3回目まで継続して購入してくださるようになった。

新規顧客の獲得は、ウェブ広告への投資に転換した。ウェブから流入したお客さまの方が、テレビからの流入よりも継続率が高い傾向にある。他社とじっくり比較して当社を選んでくれた背景があるのか、長く続けてくれている。今後もウェブ重視の戦略を続けていく

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事