2024.01.24

家具&家電のサブスクのクラス、総額19.4億円を資金調達 循環型エコシステムの構築などに充当

家具と家電のレンタル・サブスク「CLAS(クラス)」を運営するクラスは1月24日、パーソルベンチャーパートナーズ等を引受先とする第三者割当増資と、金融機関やリース会社等からのアセットファイナンスおよび融資(借入枠含む)等により、総額19.4億円の資金調達を実施した。調達した資金は、耐久消費財の強固で巨大な循環型エコシステムの構築などに活用する。

クラスは、「“暮らす”を自由に、軽やかに」をビジョンに掲げ、耐久消費財のPaaS(Product as a Service、商品のサービス化)プラットフォームを運営。個人向けに家具と家電のレンタル・サブスク「CLAS(クラス)」、法人向けにオフィス構築・大型オフィス家具の使用が可能「CLAS BUSINESS(クラスビジネス)」、デベロッパー・ハウスメーカー向けに物件の早期成約を支援するインテリアコーディネート「CLASホームステージング」を展開している。「所有しない利用」を推進することで、循環経済と脱炭素社会づくりに貢献してきた。

このほど、パーソルベンチャーパートナーズ、ANRI、千島土地、京信ソーシャルキャピタル他1社を引受先とする第三者割当増資、金融機関やリース会社等(マネーフォワードケッサイ、Yoii他1社)からのアセットファイナンスおよび融資(借入枠含む)等により、総額19.4億円の資金調達を実施した。

調達した資金は、今後さらに強く顕在化するであろう耐久消費財の所有にまつわる課題を解決するため、循環型事業の成長において、より本質的に求められる企業アセットの獲得、および強化に活用する。



EC事業では、現在提供している家具、家電、ベビー&キッズ、アウトドア用品、オフィス家具に加え、さらなる取扱商品の拡充と、生活サービスなど耐久消費財以外の取り込みを実施し、市場規模の2.5倍への拡大を目指す。

耐久消費財の強固で巨大な循環型エコシステムの構築と、そこで得た事業インフラの積極的な外販等、バリューチェーンの拡張を推進し、耐久消費財の持たない・捨てない「所有しない利用」をより大きく世の中に広めていくとしている。

法人事業の住宅領域においては、国内大手不動産デベロッパーの大半はすでに顧客としてモデルルームの構築やマンスリーマンション・宿泊施設構築等で利用を得ているが、顧客のより実質的な課題解決に向けた事業開発を推進していく。

オフィス領域では、主要顧客である成長著しいスタートアップの顧客基盤をさらに広範に拡大しつつ、「働き方」にまつわる経営課題を根本から解決するソリューションプロバイダーとして進化し、2024年2月より新サービスの提供開始を予定している。

売上規模100億円を目指し、目まぐるしく起こる社会情勢の変化にも対応できるサービスを通して、顧客の手間やコストを抑え、選ぶ自由と軽やかな“暮らし”と“働く”顧客体験を提供し続けるとし、誰もが自由で軽やかに自分らしく生きることができる社会の実現に向けて、より一層挑戦していく考えを示した。

なお、クラスは、資金調達の手段が多様化する昨今、スタートアップを取り巻く市場環境では、成長速度と良好な利益構造を同時に実現し続けることが求められているとし、利益率の改善と事業成長の両立に注力し、持続可能な成長「サステナブル・グロース」に取り組んでおり、その結果、営業損失72%縮小、販売管理費32%削減、労働生産性48%向上を実現している。



今回の資金調達にあたり、クラス 代表取締役社長 久保裕丈氏は、「昨今、スタートアップを取り巻く環境はより一層厳しさを増しております。しかしながら、そうした環境下でも持続可能な成長『サステナブル・グロース』を実現できたことは、次なる大きな飛躍に向けての準備が整った証左であると考えます。我々が手がける耐久消費財の循環型ビジネスは、非常に面倒で手間がかかり、多額のキャッシュが必要な、『普通ならば誰もがやりたがらないビジネス』です。しかし、この事業が広まったあかつきには、確実にお客様、そして社会の幸福につながると信じています。チーム一同『面倒で大変なこと』を楽しみながら、我々のビジネスがグローバルスタンダードとなる日を夢見て邁進してまいります」とコメントした。

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