沖縄発のスキンケアブランドを展開するコーカスは、ECサイトでも人の温かみを伝えるため、ブログで商品の情報だけでなく、沖縄の紹介などをつづっている。ブログには、香りの特徴を記載しているものもある。
ECサイトでは、沖縄の植物や果物がベースの香りや色などを配合したスキンケア製品を販売している。香りは、沖縄を思い出し、また訪れたいという思いを想起させるように作っているという。
▲沖縄を思い出すような香りのハンドクリームECで購入してくれる顧客の大半は、一度は実店舗に来たことがある人だ。実際に香りを試した上で、気に入ってECで継続して購入してくれているという。
「かんきつ系の香りなら想像しやすい。例えば、プルメリア(熱帯地域で広く植えられる花)の香りは、直接的な香りの説明に加え、手に取ったスタッフがその香りに対する印象をストーリーとして紹介している」(首里石鹸オンラインショップ課長・カワイ顕太シェルダン氏)と話す。
▲「ホワイトマリンクレイ洗顔石鹸」ECサイトには、「読みもの」のページを設けている。「SuiLife(スイライフ)」「首里散歩」「首里の香り」など、さまざまなジャンルのコンテンツを用意している。
「スイライフ」では、「首里石鹸のある暮らし。」というテーマでブログに記事を連載している。商品の使用方法、使用感などを紹介し、購入を促している。
「首里散歩」では、沖縄在住、あるいは沖縄出身のライターなどが、沖縄の日常を伝えている。ライターのプライベートな日記をのぞくような温かさを感じることのできるコンテンツだ。
「首里の香り」では、商品の香りをストーリーとして紹介している。実体験などを交えて、香りを説明している。
「スタッフの体験をもとに香りを作ったりしている。香りのストーリーは大切にしており、旅行の思い出を想起させるようにしている。コンテンツを通じて温かさを感じていただきたい」(同)と言う。
▲泡盛酒かすを配合したスキンケア商品2023年10月から、スマホアプリの取り組みを強化し、ブラウザで見るよりも使いやすいように整えたという。実店舗に来店した人に向け、会員登録したらすぐに使用できる500ポイントを進呈している。
約1カ月で1万弱のダウンロードがあったという。新規登録した場合、ECサイトで使用できる7日間限定の2000円クーポンを付与するなど、利用促進を図っている。
「今後ECでの購入のハードルを下げていきたい。クーポンなどを使わなくても、ブログなど強化することで、初回購入率をECでの体験で10%にできるよう注力する」(同)としている。