2024.01.17

パーソルマーケティング、EC事業者向け人材サービス開始 育成したデジタル人材を紹介予定派遣

総合人材サービスのパーソルグループで人材派遣・アウトソーシング事業を手がけるパーソルマーケティングは1月15日、EC・デジタル人材の基礎教育を行った人材をECサイト運営事業者に向けて紹介する紹介予定派遣サービス「ECサイト運営人材育成型人材サービス」を開始した。EC市場の拡大に伴い課題となっているEC・デジタル人材の確保を支援する。

パーソルマーケティングは長年、小売・流通業のあらゆるセールスプロセスに、対面型・非対面型を組み合わせた販売戦略の立案と顧客課題を解決する最適な人材サービスを提供してきた。これらの豊富な実績とノウハウをもとにこのほど、EC・デジタル人材を紹介予定派遣する「ECサイト運営人材育成型人材サービス」の提供を開始した。

同サービスでは、未経験者にECサイト運営に関する基礎教育を行ったうえで、ECサイト運営事業者に向けて紹介予定派遣する。基礎教育では、EC概要・店舗情報デザイン・決済注文・配送などのECサイトの店舗における設定や商品管理、会員・メール管理などの研修を行う。

研修は、1人の講師が3名の受講生を対象にするスモールでの対面研修となる。GMOメイクショップ社のカートシステム「makeshop byGMO」を使用し、実践に近い研修を行うことで、ECサイト運営に必要となる知識を習得した人材を育成する。

パーソルマーケティングは、店舗、ECサイトともに販売戦略の立案、運営支援を行うことが可能という強みを持ち、人材業界で就業前にEC人材サービスの研修を行うケースは初の試みとなる。利用事業者は、高額な求人広告費や人件費の設定が不要でコストメリットが得られる。

利用料金は、派遣期間の時給が2800円~、紹介予定派遣の企業雇用へ切り替え時の手数料が3カ月後30%~、/6カ月後25%となる。

経済産業省が2023年8月31日に公表した「令和4年度 デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」では、日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、2022年22.7兆円(前年比9.91%増)と拡大、EC比率はBtoC-ECで9.13%(前年比0.35ポイント増)、BtoB-ECで37.5%(前年比1.9ポイント増)と増加しており、商取引のECシフトは引き続き進んでいる。

パーソルマーケティングが、取引先企業であるEC運用を行っている食品やアパレルコスメなどの複数の会社担当者に、現状課題に感じていることのヒアリングを実施したところ、多くの会社で「専任のEC担当がおらず、兼務で運用している状況である」「本業務に集中できないことから売上を作ることがなかなか難しい」といった現状があった。

EC市場は拡大しているにも関わらず、EC人材は不足し、採用コストも高騰しており、ECサイトを運営する企業では、EC・デジタル人材の確保が課題となっているとし、EC・デジタル人材の確保を支援する「ECサイト運営人材育成型人材サービス」の提供開始に至ったとしている。

パーソルマーケティングはこうした取り組みを通じて、専門的な外部機関との連携により、不足するEC運営人材を育成するとともに、人材面からEC業界の発展に貢献する考えを示した。




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