2023.12.04

中国向け越境ECのインアゴーラ、日本航空と提携 「豌豆アプリ」にアンテナショップ出店

中国消費者向け日本商品特化型越境ECプラットフォーム「豌豆(ワンドウ)」を運営するインアゴーラはこのほど、日本航空との業務提携を締結した。モノ消費・コト消費をシームレスに統合し、顧客体験の最大化を通じて関係人口の創出、地域経済の活性化を目指すとし、12月1日に「豌豆アプリ」において、日本航空が厳選した日本各地の商品を並べたアンテナショップ「日本航空優選」を開設した。日本航空が持つ強固な人流・物流のネットワークと、インアゴーラが越境ECで培ってきた運営、マーケティングに関するノウハウをかけ合わせ、相互連携によりマーケティング強化とさらなる販路拡大を図る。今後は新規の出品企業を募り、地域名産品の販売拡大を担うとともに、インバウンド集客の実現、地域活性化を推進する。

インアゴーラは、「ショッピングに国境はない」をスローガンに、日本の優れた商品やサービスをインターネットを通じて中国向けに展開する越境EC事業を展開。日本企業が海外進出を検討する際に課題となる「情報の越境」「物流の越境」「決済の越境」のすべてを解決する、ワンストップソリューション型のBtoBtoC越境ECプラットフォーム「豌豆(ワンドウ)プラットフォーム」を運営している。



このほど、モノ消費とコト消費をシームレスに統合し顧客体験を最大化することで、関係人口の創出、並びに地域経済の活性化を実現し、地域活性化を推進することを目的に、日本航空との業務提携を開始した。

持続可能な人流・商流・物流を創出し、「移動」と「つながり」のチカラ で地域を活性化することを中期経営計画に掲げている日本航空は、越境ECサービスを自社の強みである人流・物流のネットワークを活かすことができる商流サービスであると捉えており、2022年に「WeChatミニプログラム」内に開設した「日本航空優選」では、地域活性化を見据え、日本航空が厳選した日本各地の名産品を中国向けに販売してきた。

一方、インアゴーラは、2014年より「豌豆アプリ」を運営。越境ECに適した多種多様な日本商品を取り揃え、日本商品ファンの中国消費者向けに展開。コアな日本商品ファンや日本商品に興味のある顧客を多数抱えている。自社で運営する「豌豆アプリ」に加え、中国大手の複数のECプラットフォーム上にも旗艦店を出店し、それぞれのECプラットフォームの特徴に適したマーケティング方法を駆使し、越境ECの運営ノウハウを蓄積してきた。

日本航空の強固な人流・物流のネットワークと、インアゴーラが越境ECで培ってきた運営およびマーケティングに関するノウハウをかけ合わせることで、マーケティング強化とさらなる販路拡大を図るべく、このたびの業務提携に至ったとしている。

提携に伴う最初の取り組みして12月1日、インアゴーラが提供する「豌豆アプリ」において、日本航空が厳選した日本各地の商品を並べたアンテナショップ「日本航空優選」を開設した。日本商品に特化した豊富なラインナップが特徴の「豌豆アプリ」では、「日本セレクトコーナー」という地方を特集したコーナーを設けており、地方自治体と連携した取り組みも行っている。「日本航空優選」は、この「日本セレクトコーナー」内での開設となる。


▲「日本航空優選」のイメージ

これにより「日本航空優選」の出品者は、コアな日本商品ファンの顧客が多数集まる「豌豆アプリ」において、日本商品に興味を持つ海外の消費者に確実にアプローチでき、効率的かつ効果的な商品販売が可能になるとしている。

「豌豆アプリ」における「日本航空優選」の運営にあたり日本航空は、既存出品者とインアゴーラを繋ぐコーディネーターとして、マーケティング・プロモーション・商品ブランディングの支援を行う。一方、インアゴーラは、各種手続き、「日本航空優選」の運営、商品販売を担う。また、日本航空と連携してマーケティング・プロモーション・商品ブランディングを行い、各出品者独自のプロモーションも実施する。

今後両社は、双方のノウハウおよびインフラを最大限に活用し、地域活性化を推進いくとし、具体的な取り組みとして、JAL便の利用者に対し、客室乗務員などによる「豌豆アプリ」のダウンロードを促進を図ることで、ECを通じた地域産品の購入機会を創出する「機内で豌豆アプリのダウンロード促進」、インバウンド旅行客の地域誘客を目的とした「豌豆アプリでの日本航空や地域の情報発信」、加えて「日本滞在時の免税品購入サービスの提供」「ライブコマースにおける情報発信」を挙げた。

「豌豆アプリ」は、中国では越境ECアプリとして利用可能だが、日本に入国すると、GPS自動判定により自動で「免税モード」に切り替わる。「豌豆アプリ」掲載商品をアプリ上で購入すれば手ぶらショッピングができ、購入した免税品は、帰路に一部空港のJAL ABC カウンターにて受け取ることも可能だ。「豌豆アプリ」のバーコードリーダーでJANコードを読み込むと、中国語の商品説明や口コミなどが表示され、商品の特長を詳しく確認することもでき、このサービスを通じて、訪日旅客の体験価値向上を図る。

インアゴーラが強みとするライブコマースも活用し、地域の特産品の情報を発信することで、日本航空、および地域の特産品の認知度拡大と販売促進につなげるとともに、帰国後の豌豆アプリでの越境ECを活用した購入へと誘導する。

インアゴーラが展開する事業は、中国のみにとどまらず、東南アジア・北米・中東など全世界を対象としており、この度の日本航空との業務提携により、これら世界各地での日本の地域産品の販売はもちろん、「人流 x 商流」のクロスセルを実現し、訪日の機会創出を図っていく考えを示した。

インアゴーラは、今後もより多くの日本商品を中国をはじめとした世界中の消費者に紹介し、日本の商品とライフスタイルを楽しんでもらう場を届けるとしている。




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