イベントグッズなどの企画制作を手掛けるパルックは2020年3月、アニメや漫画のグッズを販売するECサイト「LD-LIBERTAS DREAM-オンラインストア（リベルタスドリーム）」を運営している。
同社はこれまで、エンターテインメント企業と共同で企画商品を製造してきた。版権元となる企業とのつながりが深い強みを生かし、「ここでしか買えないアニメ・漫画グッズ」を展開している。有名アパレルブランドとキャラクターのキャップなども販売してきた。
売れ筋商品は「アロマオイル」。山口茂昭取締役COOは、「アクリルスタンドといった、世の中に多く出ている商品と差別化を図りたい。コロナ禍では巣ごもり需要もあり、家の中で楽しめる商品として人気が出た」。香りは、版権元と相談しながら、キャラクターのイメージカラーなどに合うよう作られている。
商品のデザインは、同社のデザイナーがテキスタイルを生かし、シーズンや流行を反映している。中には、作者監修でデザインを書き下ろしてもらうこともあり、限定感を強みにしているようだ。
▲アニメ「葬送のフリーレン」のアロマオイルECサイトは、2022年4月にリニューアルしている。「グッズを単に並べるのではなく、ファッション系のECサイトを参考にしてシンプルにした」（同）。アニメグッズのサイトは、鮮やかな物が多く見られる中、ロゴがモノトーンであることもあり、背景は白にしている。また、スマホからの購入が8割以上であることから、スマホファーストのデザイン設計にしているという。
アニメや漫画関連のグッズは、継続的に売れる商品ではない。どの作品がヒットするかなど、見極めが難しい中で、年間を通し、人気となるコンテンツを散りばめて、販売戦略を立てるかが鍵となるようだ。作品と一緒に成長する事業でもあるといい、「作品が売れた時に、どれだけ商品を出せるのか」という点も重要としている。
同社は、商品の企画や販売、発送出荷業務など、多くの業務を内製化している。現在は、システム化やSNS運用などが課題になっているという。自分たちでSKUを揃えており、今後も商品化できる作品や商品数を増やしていきたい考えだ。
