2023.10.31

オイシックス・ラ・大地の投資子会社、家庭料理テイクアウトのマチルダへ出資 オフラインでサブスク提供

マチルダ 代表取締役 丸山由佳氏(左)、Future Food Fund 投資担当 大場翔太氏(右)

食品宅配を展開するオイシックス・ラ・大地は10月25日、投資子会社のFuture Food Fundが運営するフードイノベーション領域に特化したCVCファンド「Future Food Fund 2号」が、家庭料理のテイクアウトサービスを展開するマチルダへの投資を実行したと発表した。12月末まで出資企業(LP)募集中の「Future Food Fund 2号」からの投資案件となり、今後も更なる投資を行っていく考えを示した。

オイシックス・ラ・大地の投資子会社であるFuture Food Fundは、日本の食のスタートアップエコシステムを作るため、フードイノベーション領域に特化した国内外のスタートアップ企業への出資を目的としたCVCファンドを運営するために設立された。パートナー企業とともに、国内外の先進的な食・農・ヘルスケア領域への積極的な投資と、販売や商品開発などの支援も可能としており、日本国内でスタートアップ企業を支援するエコシステムの構築を目指している。

今回の新規投資先であるマチルダは、子育て家庭をメインターゲットとした、サブスクリプション型の夜ごはんサービス「マチルダ」の開発、および運営を行っている。「毎日の夜ごはんがちょっと楽しみになる」家庭料理のテイクアウトサービスとなっており、注文・決済はオンラインで完結する。


▲「マチルダ」のキャラクター

近所のテイクアウトステーションで日替わりの家庭料理を手渡しで受け取ることが可能だ。あえてオフラインの場を設定することで、子育て家庭に対して地域のふれあいの場としてコミュニケーションが発生する受け取り体験を実現。子供には楽しさ、大人には手軽さや安心感など、それぞれに向けた価値を提供することで、子供にも大人にも選ばれるサービスとして着実にファンを増やしている。


▲家庭料理のテイクアウトサービスを提供

都内を中心に、豊洲・勝どきを含む6箇所にステーションを展開し、子育て家庭を中心とした多くの利用者を得ている。ステーションの設置にあたっては、自治体や近隣住民、鉄道会社やデベロッパーなどの事業パートナー、保育園や幼稚園などとも連携することで、地域に根差したサービスとしてコミュニティの役割も果たしている。


▲テイクアウトステーションのイメージ

内食、中食(惣菜)、外食の市場を合算した食市場は、中食(惣菜)市場の伸びに支えられてきた。2020年~2021年はコロナ禍で食市場全体が縮小したが、過去10年の間には中食(惣菜)市場が2021年に10兆1149億円(2012年比 116.1%)の市場規模となるなど最も成長しており、個人のニーズに合わせた宅食サービスなど様々なビジネスが出現している。

今回の投資にあたりマチルダでは、供給量を改善し、展開エリアを拡大していくための新セントラルキッチンのオープンの予定があるとし、Future Food Fundは品質管理や製造オペレーションなどのノウハウを提供することでもサポートしていく。ステーションの拡大や取り扱い商品の拡大においては、Future Food Fundのファンドパートナーとの連携や投資先の商品提供などを通して、マチルダの事業拡大に貢献を図る。

今回の出資にあたり、マチルダ 代表取締役 丸山由佳氏は、「『マチルダ』は子育て家庭をメインターゲットとした、サブスクリプション型の夜ごはんサービスです。こう書くと、よくあるサービスのように聞こえるかもしれませんが、『マチルダ』は『テイクアウトステーション』というオフラインの場を介して、マチルダごはんを食べてくれるこども達と直に触れ合い、地域に入り込み、『地域の夜ごはんの受け取り場所』という存在になっており、夜ごはんを届けるだけではなく、食体験、さらには『毎日のちょっとした楽しみ』を子育て家庭、そしてこども達に届けています。EC×食ビジネスを切り拓いてきたオイシックス・ラ・大地社をはじめとしたファンドパートナーの企業の方とパートナーシップを組んでいくことで、マチルダの事業が加速するのは間違いないので、LPの皆様含めて多方面で連携させていただきたく、とても楽しみにしています!」とコメントした。

Future Food Fund 投資担当 大場翔太氏は、「ステーションで小さなお子様を連れたお客様がお弁当を受取り、楽しそうに帰って行かれた姿を見て、この光景がもっと多くの場所に広がってほしいと思い、今回の出資によりマチルダをご支援できることを大変嬉しく思っています。マチルダはお客様が注文してから召し上がるまでに、様々なワクワクする仕掛けを凝らしており、その背景には圧倒的な顧客思考による体験設計と、それを実現するきめ細かなオペレーションによって、お客様に『毎日がちょっと楽しみになる夜ごはん』をお届けしています。今回の資金調達でさらに多くの方がサービスをご利用いただけるようになります。より多くのお客様に、より楽しんでいただくためにFuture Food Fundのファンドパートナーや投資先の商品提供によるラインナップの拡大や、ステーションの設置候補先へのご紹介などを通して、マチルダの事業成長に貢献してまいります」と述べた。




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