2023.10.10

光学機器のビクセン、望遠鏡や双眼鏡の販売好調 需要の棲み分に成功

ビクセンマーケティングでは、天体望遠鏡や双眼鏡といった光学機器をECで販売している。コロナ禍では、″お家(おうち)時間″の充実や、アウトドア需要の高まりに伴い、天体望遠鏡の売り上げが好調だったという。アフターコロナでイベントが復活しつつある現在は、女性顧客を中心に、双眼鏡の需要が拡大しているという。

同社では2004年から、自社ECサイト「ビクセンウェブショップ」を運営してきた。2016年には、モバイルからのアクセスを強化するため、サイトをリニューアルしたという。

「主力商品はやはり天体望遠鏡だ。最近では購入層が二分してきている」(EC担当・東原浩一郎氏)と話す。

「国立天文台とコラボした天体望遠鏡は、安価なこともあり、初心者向けによく売れている。一方、30万~40万円といった高級品も、40~60代男性を中心によく売れている」(同)とも話す。


▲女性顧客を中心に双眼鏡の需要が拡大

アフターコロナで売り上げを大きく伸ばしているのが、双眼鏡だという。「以前は一部のファンが、コンサートなどに持って行くものだった。現在はSNSの普及もあり、双眼鏡が必需品になりつつある」(同)と話す。低価格帯の双眼鏡だと、はっきり見えにくいこともあり、1万5000~3万5000円といった中価格帯の双眼鏡がよく売れているという。

2016年からは、自社ECサイトに会員制度を導入したという。購入には会員登録が必須。有料会員のプランもあるという。

会員数は現在、2万4500人だとしている(2023年9月現在)。「有料会員に向けては、高いポイント還元率や、優先販売などの特典を設けている。光学機器というニッチな市場だからこそ、顧客との距離を縮め、継続した売り上げにつなげていけたらと考えている」(同)と話している。





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