2023.08.21

KINS、ニキビ治療に特化したクリニックをシンガポールに開院

総合的な菌ケアサービスを展開するKINSは8月8日、シンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)治療に特化したクリニック「KINS Clinic」を開院した。自社のこれまでの皮膚常在菌と皮膚症状・疾患との関係に関する研究に基づいて、中等症以上の尋常性ざ瘡に特化した治療を行うとともに、スキンケアも含めた治療後の再発を防ぐための総合的なソリューションを提供する。

KINSは、美と健康を司る1000兆個と言われる全身の菌(常在菌)をケアすることを提案し、研究、開発、販売までを一気通貫して行うマイクロバイオームに特化したヘルスケア企業。菌ケアを当たり前の世の中にするというミッションのもと、日本国内に留まらず様々な研究や商品展開を行っている。

このほど、尋常性ざ瘡(ニキビ)治療に特化したクリニック「KINS Clinic」をシンガポールに開院した。シンガポールはアジアのハブであり、多様な民族が1国に同居する多民族国家で、異なる遺伝的特徴や生活習慣を持った人々により構成されている。さらに、世界的にも最先端の皮膚科学研究所や国立皮膚センターがあり、最先端の皮膚科学の領域の1つとして皮膚マイクロバイオームに関する研究が行われている。これらの理由からKINSはクリニック開院の地をシンガポールとし、これまでの自社の皮膚常在菌と尋常性ざ瘡との関係についての研究を活かしながら、事業・研究のグローバル展開を推進していくとしている。

シンガポールでは、尋常性ざ瘡(ニキビ)は青年期の男女の88%に影響しており、そのうち半数程度が中等症以上の症状を抱えている。クリニックでは、KINSの過去の皮膚常在菌と尋常性ざ瘡との関係についての研究を活かしながら、通常の尋常性ざ瘡に対する治療に加えて、スキンケアも含めた治療後の再発を防ぐための総合的なソリューションを提供する。将来的にはシンガポールにおいて、複数クリニックの展開も検討するとしている。

KINSは、自社でプロダクト事業、クリニック事業、研究の全てを行っている強みを活かして、慢性疾患・症状に対する効果の期待できる独自菌・原料の探索から開発までを手がけている。プロダクト事業において、人や犬猫の皮膚・腸内・口腔内などを対象に製品展開しながら、菌バンクとしてユーザーから菌体を収集し、その中から効率的に有用菌の探索を実現おり、これらの健康は人の菌体と、自社クリニックにて採取した具体的な慢性疾患・症状に紐づいた菌体の差分から、疾患に関わる菌やその特徴などについて自社運営のラボにて研究を行っている。



その中で発見される慢性疾患・症状に対する効果の期待できる独自菌・原料については、自社事業での活用、およびパートナーによる販売を通じた他社提供を行うとともに、一定の独自菌についてはマイクロバイオーム創薬シーズとしての研究、開発を行う。

菌に関するシーズの探索から開発までを自社内で完結し、高速で次々と行うことがKINの強みであり、今回の「KINS Clinic」の開院は、昨年国内で開院した「KINS WITH 動物病院」に続くクリニックの開院となり、人の皮膚に関する慢性疾患・症状を対象としてKINSのビジネスモデルを深化させるための1歩となるとしている。


▲Henry Loh 医師

「KINS Clinic」のHenry Loh医師は、「皮膚マイクロバイオームの乱れが、ニキビやニキビ跡の根本的な原因であることを示す証拠が、ますます増えています。私は『KINS Clinic』の皮膚マイクロバイオーム研究に基づくニキビ治療への取り組みに協力できることを楽しみにしています。シンガポールにおけるニキビ治療の大きなニーズと、より包括的な治療に対する患者の期待の大きさから、将来、シンガポールでさらに多くのクリニックを開設できると確信しています」と述べた。


▲LINYI ZHANG 医師

同じく「KINS Clinic」のLINYI ZHANG医師は、「『KINS Clinic』のメディカル・ダイレクター兼コンサルタントとして参画できることを光栄に思います。ニキビは、シンガポールの青少年の88%、そしてその他の多くの人々が成人になってからも罹患する、一般的な皮膚疾患です。慢性化し、再発を繰り返すため、予防に重点を置く必要があります。多くの複雑な疾患のコントロールにおけるマイクロバイオームの役割は、皮膚科領域で新しい発見をもたらしています。『KINS Clinic』では、マイクロバイオーム技術を取り入れ、患者の皆様の臨床ケアに革命を起こせるよう努力していきます」とコメントした。




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