2023.05.24

アイリスオーヤマ、AI対話エンジン「PKSHA Chatbot」導入 問い合わせなどへの人的工数を削減

アイリスオーヤマはこのほど、バックオフィス業務や商品への問合せ対応効率化に向け、PKSHA Workplace社のAIチャットボット「PKSHA Chatbot」を導入した。バックオフィス部門に関する一般的な質問にSlack上で回答できる環境を構築し、回答側・問い合わせ側双方の負担軽減を図った。

年間約1000アイテムの新商品を発売するアイリスオーヤマでは、個別商品の仕様書に関する質問をはじめ、一般的な人事・経理等の質問など、バックオフィス部門や関係各所への問合せ対応が課題となっていた。特に商品に関わる問合せに関しては、常にアップデートがされることからメンテナンス性の高さも重要とされていたとし、これらの課題を抜本的に解決するためこのほど、PKSHA Workplace社のAI対話エンジン「PKSHA Chatbot」を導入した。

「PKSHA Chatbot」は、深層学習と自然言語処理 (NLP) を活用したチャット型対話エンジン。PKSHA Technologyグループによる自社開発AIエンジンにより、高い日本語精度を実現してており、数行のタグをWebサイトに埋め込むだけで簡単にチャット型対話エンジンを導入できる。

アイリスオーヤマでは元々チャットボットを導入していたが、より高い精度を実現するため「PKSHA Chatbot」の導入に至ったとし、自社で既に浸透しているコミュニケーションツー「Slack」上で稼働するよう設計。経営企画部における全社的なDXの取組みのもと、BtoB事業部、BtoC事業部、人事、総務、経理、情報システム部など複数の部門で導入し、人的工数の削減を目指す考えを示した。

「PKSHA Chatbot」の導入により、有給の取得日数や社内システムといったバックオフィス部門に関する一般的な質問に「Slack」上で回答でき回答側の作業効率の向上だけでなく、問合せ側の社員の負担軽減を目指すとしている。

BtoC領域では、「検索アクション機能」という独自に設計した機能を用いて、対応するすべての商品の情報と企画書を商品コード、JANコード、商品名、型番でSlack上から検索可能にした。従来は情報を網羅的に検索できる動線がなく、情報の取得に時間を要していたが、本機能により瞬時に必要な情報に辿り着くことが可能となり、営業支援の観点でも効果が見込まれている。

まずは「PKSHA Chatbot」の社内浸透とオペレーションの定着化を行う。そのうえで中長期的には、管理システムとの連携を進め、発注状況や在庫の管理を通じて業務プロセスのさらなる効率化を目指していくとしている。

「PKSHA Chatbot」を提供するPKSHA Workplaceは、AI技術を活用したデジタルトランスフォーメーションに積極的に取り組むアイリスオーヤマに伴走し、ビジネス特性を理解した上で事業成長を支援していく考えを示した。

「PKSHA Chatbot」の導入にあたり、アイリスホールディングス 山田直氏は、「運用していたチャットボットの利用率・精度を鑑みてリプレイスを検討しておりました。その中で精度が高いと評判であったPKSHAのサービスを導入検討しました。精度の高さ、Slack連携、有人対応が決め手となりました。検討の最中も親身に疑問解消やご提案を頂き、スムーズに導入決定をすることができました。担当者しか知らないノウハウのような属人化した質問を減らすべく、新しいbotや新しい使い方のアイデアを実現させ、社員がより生産性の高い業務に集中できる環境を作りたく存じます」とコメントした。




RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事