2023.04.26

「食べチョク」、企業に果物の樹木オーナー権を販売 生産者の計画栽培を支援

日本最大の産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンはこのほど、1月に始動した「食べチョク一次産業SDGsプロジェクト」の取り組みの一環で、生産者が栽培する果物の樹木のオーナー権の賛同企業への販売を開始した。プロジェクトの賛同企業であるSBI FXトレード社がりんごとみかんの木のオーナーとなった。生産者の計画的な栽培をサポートし、食品ロス削減を支援する。

ビビッドガーデンは、産直サイト「食べチョク」においてこれまで実施してきたSDGsに貢献する生産者のサポートをさらに強化するため、企業と連携し、SDGsへの貢献や1次産業の課題解決に長期的に取り組むプロジェクト「食べチョク一次産業SDGsプロジェクト」を実施している。



このほど、「食べチョク一次産業SDGsプロジェクト」の賛同企業に対し、産直通販サイト「食べチョク」の生産者が栽培する果物の樹木のオーナー権販売を開始した。オーナーになった企業は、その木に実った果物を全て購入できるため、顧客向けキャンペーンの特典などに活用できる。地域や樹木の種類によっては、収穫期にオーナーになった木で収穫体験なども可能ため、従業員の福利厚生として活用することでエンゲージメント向上にも繋げることできる。


▲SBI FXトレードがオーナーになったりんごの木

「食べチョク一次産業SDGsプロジェクト」の1社目の賛同企業であるSBI FXトレードが、りんごの木20本・みかんの木15本のオーナー権を購入した。SBI FXトレードは、それぞれの木で収穫した果物を顧客向けプログラムの特典に活用するとしている。また、果物以外にも、複数の生産者の肉や加工品などを事前に注文確約し、プログラムの特典に活用する。特典の対象者が事前に確約した注文数に満たなかった場合でも、注文確約した分は全てSBI FXトレードが購入する。


▲SBI FXトレードがオーナーになったみかんの木

これにより生産者は、計画的な栽培が可能になり、現場での食品ロスを削減できるうえ、自然災害などの有事の際にも安定して経営を継続できる環境の構築に繋がる。

樹木の提供に協力し、りんごの木を提供した生産者の安曇野ファミリー農産は、「普段はご家族や個人で木のオーナーをご注文いただくことが多いので、今回企業向けの取り組みはとても画期的だと思います。仕事の息抜きやお昼ご飯のデザートなど、私たちのりんごが多くの方の色々なシーンで楽しんでもらえることを願っています」とコメントした。


▲安曇野ファミリー農産さん(長野県)

みかんの木を提供したOrangeStoreニノミヤは、「『収穫までの過程で学びと感動を感じていただくことで農業を身近に感じもらい、オーナー様の“木”とすることで農家とオーナー様が力を合わせて育てていきたい。』という想いからオーナー制度を提案しました。『愛媛県に自分の“木”がある』ことの喜びを感じていただけたら幸いです」と話した。


▲OrangeStoreニノミヤさん(愛媛県)

1次産業の現場では、台風などの自然災害で被害を受け販売できる食材が全滅してしまうケースや、予測不可能なパンデミックにより突然販路を失ってしまうケースもある。

世界情勢の急激な変動により肥料や燃料など生産に必要な資材価格が高騰し続けていることを受け、2023年4月に生産者への影響を調査したところ、5割の生産者が「2022年の経営が赤字」と回答するなど厳しい状況が続いている。

「食べチョク」はこれまで、自然災害で被害を受けた生産者や価格高騰の影響を受けている生産者に対する支援プログラムを実施してきました。

一方で、自社のみの取り組みではインパクトやできることが限られてしまうとし、他の企業と連携し、有事の際も生産者が経営を安定して継続できる環境づくりをサポートすることが重要だと考え、本取り組みの開始に至ったとしている。





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