2023.03.31

「futureshop」、AIが最適な商品をレコメンドする新機能 行動・閲覧・購入データ活用で精度向上

フューチャーショップは3月29日、SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」において、AI(人工知能)を活用したレコメンド機能「future AI Recommend」をオプションサービスとしてリリースした。精度の高いレコメンドを実現し、売り上げの最大化を支援する。

フューチャーショップが提供する「futureshop」シリーズは、未来に向けたコマース戦略を創造するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム。プラットフォーム自体の機能が充実しているだけでなく、他システムとも多数連携し、柔軟性や拡張性にも優れている。このほどオプションサービスとして、「futureshop」で構築されたECサイト上で利用できるAI(人工知能)を活用したレコメンド機能「future AI Recommend」をリリースした。

過去に閲覧履歴をもとにする「行動履歴ベースレコメンド」、現在閲覧している商品を元にする「閲覧商品ベースレコメンド」、購入商品やカート内の商品を元にする「購入商品ベースレコメンド」を利用できる。事前に「futureshop」に蓄積された受注データをAIに学習させることもできるので、利用を開始したその日から精度の高いレコメンド表示を実現可能だ。

「future AI Recommend」においては、人工知能を活用したソリューションの提供を専門に行うフライウィール社の「Conata Discovery Recommend」(コナタ ディスカバリー レコメンド)というレコメンドエンジンを採用。ユーザーの1人ひとりにとって最適な商品のレコメンドをリアルタイムで行い、売上の最大化を目的とするソリューションとなっている。

「Conata(コナタ)」は、日本生活協同組合連合会、NTTドコモ、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社などにおいても採用されている高い実績のあるデータ活用プラットフォームとっており、導入後に「商品閲覧データ」や「購買データ」が蓄積されるにつれ、AIレコメンドエンジンが学習し、よりECサイト来訪者の好みにパーソナライズされた商品を提案することが可能となる。先行導入した企業においても、コンバージョン率が約10%アップするなど、良好な効果が出ているという。

リリース時のバージョンでは、AIを活用した「商品閲覧データ」や「購買データ」ベースのレコメンド以外にも、これまで「futureRecommend2」でも利用できたルールベースレコメンドを強化。既存の「ランキング」「閲覧履歴」「新着商品」「ピックアップ商品」以外にも、「在庫わずかな商品」「値下げされた商品」「再入荷商品」など、商品の在庫や価格が変動したタイミングでもレコメンドが行えるようになる。従来サービスに寄せられていたユーザーの声を取り入れ、機能の改善を行なったとし、登録された商品データがレコメンド対象になるまでの時間の短縮や、レコメンド対象商品の柔軟な絞り込みを実現するなど、さまざまな点で改善を実施した。

今回のリリースは、フライウィール社との協業で実現するAI・データ領域でのソリューション提供の一環となる。今後もMAツールと連携し、メールやLINEなどを活用したECサイト以外でのレコメンド実現や、AIレコメンドエンジンの精度を向上させるデータ取得先の増加、リアル店舗での購買情報を含めたオムニチャネルレコメンドなど、さらなる機能拡充を計画しているとした。

フライウィールの代表取締役CEO 横山直人氏は、フューチャーショップの「future AI Recommend」展開に歓迎の意を表明するとともに、「ECサイトで取り扱う商品は日々増す中で、ユーザー、サービス提供者双方にとっての最適なレコメンドがより重要となっています。『future AI Recommend』を利用することで、ユーザー、サービス提供者双方にとって最適なレコメンドを提供し、顧客体験と売り上げの向上に対応できるものと確信しております。フライウィールは、今後もフューチャーショップ様と連携し、よりパーソナライズされた顧客体験を実現し、快適な環境を提供し続けてまいります」とコメントした。

ECサイトで取り扱う商品は年々増加している。「futureshop」シリーズを5年間継続利用しているショップに限定した調査では、2022年12月の1店舗あたりの登録商品数は2018年12月より約24%増加(中央値)したという結果が出た。商品数の増加は、消費者の多種多様なニーズを捉え、販売機会を増加できるメリットがある。しかし一方で、商品数が多くなりすぎると、カテゴリ分けなどの情報設計を行ったとしても、サイト来訪者が興味・関心のある商品を発見できず、商品数増加のメリットを享受できない恐れがある。

加えて現状では、サイト来訪者自身が言語化できていない潜在的なニーズを満たすアイテムは、言語化され、ニーズが顕在化した商品検索に適しているECではまだ発見しづらい。「こんなアイテムが欲しかった」という偶然の出会いの提供は、店頭ディスプレイやスタッフの接客を通じて顧客に提案できる実店舗の得意とするところだが、こうした純粋な商品の発見しやすさや、潜在ニーズを満たす商品提案に効果を発揮。するのがレコメンド機能となる。優秀な店頭スタッフのように、サイト来訪者の属性やサイト内行動から判断し、パーソナライズされた商品を提案するレコメンド機能をECに取り入れ、新規販売やクロスセルの機会を創出するショップは年々増加している。そんな今のECサイトに必要な高品質レコメンドを実現する新機能として、今回の「future AI Recommend」リリースに至ったとしている。

今回のリリースに伴い、4月20日には、「AIが顧客行動を学習して最適な商品を提案する「future AI Recommend」の実力とは?」と題した無料オンラインセミナーを実施する。新機能「future AI Recommend」を企画開発した背景、機能の特長や詳細、「futureRecommend2」からの改善点、将来像などについて解説する。フライウィール社も登壇し、「Conata」のこれまでの実績や、AIを活用するとなぜレコメンドの効果が高まるのかといった基礎的な部分にも言及する。




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