2023.03.20

「第37回全日本DM大賞」、グランプリはfreee 決算後の経理担当者にテンキーチョコを進呈

日本郵便は3月17日、ダイレクトメールを第3者からの客観的な視点により評価し、表彰する「第37回全日本DM大賞」の受賞作品を発表した。「金賞・グランプリ」は、freee社の「テンキーチョコで、上場企業の決算疲れをfreee!」が受賞した。

日本郵便が主催する「全日本DM大賞」は、実際に発送されたダイレクトメールを戦略性、クリエイティブおよび実施効果の3つの観点から評価し、表彰するイベント。マーケティングやDMの実務家、教育者及び主催関係者による審査で入賞作品を決定する。

受け取った人にしかわからない、いわゆる「閉じた」メディアであるDMは、具体的な事例が手に入りづらく、その効果や特性を知る機会がなかなかない。緻密な戦略に基づいて制作されたDMが、ほとんど評価されることなく埋もれてしまっているとし、DMの入賞・入選作品を通じ、広告メディアとしてのDMの役割や効果を広く紹介するとともに、その企画制作に携わった優秀なクリエイターたちに評価の場を提供したいという想いのもと、「戦略に基づいて制作されたDM」を評価する場を提供。1987年から毎年実施している。

このほど受賞作品を発表した「第37回全日本DM大賞」は、2021年4月1日から2022年9月30日までの間に実際に発送されたDMが対象。712点もの応募作品から、グランプリ以下25 点の作品が受賞した。

すべての応募作品の中で、もっとも優れていると認められた「金賞・グランプリ」は、クラウド会計ソフト「freee 会計」を提供するfreee社の「テンキーチョコで、上場企業の決算疲れをfreee!」(制作者:フュージョン)が受賞した。

新規で上場する企業の多くがクラウド会計ソフト「freee 会計」を利用していることを訴求し、会計ソフトの認知向上と導入推進を目的としたDMとなる。上場企業の経理部員が1年でもっとも気が休まるタイミング(決算開示の3カ月後)に、ねぎらいの想いを込めて箱詰めのチロルチョコを送付。DMは「テンキー」を模した箱型の形状で箱底面にメッセージを記載し、ねぎらいの心遣いが伝わるよう演出を施している。会計ソフトの将来のリプレイス時に、経理責任者になっている可能性がある経理部全員への認知を高めるべく、印象に強く残るクリエイティブを意識して作成した。DM送付後のフォローコールでは、通常のコールドコールに比べ担当者への接続率が高くなり、受付突破率は5倍以上となった。DMの認知率も50%超と、実施前の予想を超える高い結果を得ることができたという。

「金賞・審査委員特別賞(審査委員特別賞 クリエイティブ部門)」は、求人情報に特化した検索エンジン「Indeed」を運営するIndeed Japan社の「Indeed Japan 大手企業向けDM施策」(制作者:インフォバーン/DNP メディア・アート/そら)が受賞した。

大企業の採用担当者向けに、サービス利用意向醸成施策として実施したDMとなる。Indeed主催のセミナーや書籍プレゼントの案内に加え、独自ノベルティとして採用面接時のトークテーマを記載した「ICE BREAK CARD」を制作し、ブランドトーンのデザインを施した箱に梱包して送付。採用担当者に開封してもらうことを最優先に考えたコピーを記載し、想定の約8倍の反応率を獲得した。ノベルティの反響もよく、複数の企業から実際の採用面接で活用しているという声も届いたという。

「金賞・審査委員特別賞(審査委員特別賞 実施効果部門)」は、レジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」を運営する常磐興産社の「ストーリー イン ハワイアンズ」(制作者:シスク)が受賞した。

3世代ファミリーのリピーターに向けて、7月・8月の宿泊プランを提案。価格訴求ではなく、旅行前、旅行中、旅行後のいずれも楽しめ、思い出として長く残してもらえるDM を目指した。封筒はエアメール風にして、楽しさと旅行の非日常感を演出。同梱した冊子は子どもが書き込んだり、スタンプを押したり、入場券を貼ったりしていくことで、ハワイアンズ旅行ならではのオリジナル物語が完成する仕掛けとなっている。DMからの予約者数は、コロナ禍前2018年比70%まで回復し、前年の60%も上回る結果となったという。

その他、すべての受賞作品は「第37回全日本DM大賞オフィシャルホームページ」にて公開している。




RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事