2023.03.18

「R4G」、普段使いできる「オタク」商品を展開 今年はアイドル、声優ファンの獲得狙う

R4Gブランドプロデューサーの丸谷広幸氏

バロックジャパンリミテッドが2018年3月から運営している「R4G(アールフォージー)オフィシャルサイト」では、「普段使いできる」をコンセプトに、アニメとファッションを融合させた商品を展開している。

「R4G」は、2017年に行った新規事業のコンペティションにより誕生したブランド。自身も「オタク」だというR4Gブランドプロデューサーの丸谷広幸氏は「従来のアニメTシャツというと、キャラクターが大きく胸元にプリントされているものが多く、普段外に着ていけないという声が多かった」。ライブやイベントでしか着ることはなく、購入したのに普段は着ることができないのはおかしいと思い、ブランドを発案したという。

商品のデザインは同社のノウハウを生かし、トレンドを入れている。劇中の名セリフやシーン、モチーフとなるものもミックスさせている。作品のファンが納得して欲しくなるデザインにするため、商品化するアニメや漫画はじっくり見るという。

ブランド認知拡大のため、2018年の「東京ガールズコレクション」に出店。来場者は主に10代後半の女性で、アニメ好きが集まっているわけではないが、「アニメの絵をモニターに写し、アニソンを流した。モデルではなく、アイドルがブランドの服を着用してランウェーした」(同)。この出店を機に、アニメ業界にもブランドが知れ渡り、版権元からの依頼が来るようになったという。


▲アニメ映画「五等分の花嫁」コラボアイテム

現在も営業などはしていないが、作品側から「打ち出したい」「流行るだろう」という依頼が寄せられ、商品化につながっている。その際は、作品ファンの特徴を見て、ニーズを把握した上で、どのような商品を作るのかを決めているという。

2023年は、百貨店クラスの高価格帯のブランドにシフトチェンジしていく考えで、1月末には三越伊勢丹オンラインストアでも、商品の販売を行った。アパレル業界において、Tシャツが5000円くらいのブランドでは生き残りが難しいとみて、品質や素材で商品のクオリティを高めていくという。

また、アパレルだけではなく、「アクリルスタンド」「缶バッチ」といったグッズのOMO事業にも力を注いでいく考えだ。

2023年は「エンターテインメントの年」になるとみて、ライブやイベントが増えることで、アニメよりも「アイドル」「声優」のファンに向けた商品に需要が高まると予測する。

「R4G」のユーチューブでは、丸谷氏自身が出演する「おたくのWA」というトーク番組を制作し、ブランドを知ってもらうきっかけにもなっている。今後もアニメやゲーム、アイドル、声優、全ての「オタク」の好きを形にしていくと話している。





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