クックパッドは10月5日、Webでかんたんにプランニングしてキッチンをリフォームできる、キッチンECサービス「たのしいキッチン」の提供を開始した。費用が把握しにくい、事業者とのコミュニケーションの敷居が高いといったキッチンを購入する際の課題を解決し、手軽に理想のキッチンを実現できる手段の提供を目指す。
クックパッドは「毎日の料理を楽しみにする」をミッションに掲げ、料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」などを展開する料理とテクノロジーの企業。このほど、国内主要メーカーのキッチンをWeb上で手軽に比較検討し、概算価格を見ながらオプションなどを選択することで、誰でもかんたんにキッチンをプランニングし、リフォームできるキッチンECサービス「たのしいキッチン」の提供を開始した。
各社のショールームを訪問し、各リフォーム会社や工務店に都度見積もりを依頼するなど、従来のキッチン検討時に生じていた情報収集や発注における多くの手間を軽減できるサービスとなる。
現在は、リクシル、クリナップ、TOTO、パナソニック、トクラスの国内主要5メーカーの人気シリーズを取り扱っており、シリーズやオプションを選択してプランを保存することで、かんたんに比較しながらキッチンを選ぶことができる。工事費を含んだ概算価格を見ながらオプションを選択でき、複数のシリーズ、複数のプランを都度見積もりを取ることなく比較検討が可能だ。
サイト内に掲載する「キッチンのガイドブック」では、困りごとを解決するコンテンツから、ショールームのレポートまで、幅広くキッチンやリフォームの情報を発信する。
サービス開始時点の提供エリアは、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県（一部除く）。今後は、ラインナップの拡充や対応エリアの拡大を予定している。
近年の新築住宅価格の高騰や住宅ストックの拡充に伴う新設住宅着工戸数減少、専門事業者の増加を受け、首都圏を中心に中古住宅をリフォームあるいはリノベーションして住むという選択肢が若年層を中心に広がっている。また、新築住宅購入から10～20年ほどで、多くの人がリフォームを行っており、中でもキッチンの比率は最も大きい。
日本では、国内メーカーが製造するシステムキッチンを中心にさまざまな製品や設備が販売されているが、多くの人はキッチンリフォーム自体が初めての経験であり、十分な知識がない中で選択せざるを得ないという現状がある。
さらにシステムキッチンは、慣習的に表示価格と実勢価格に開きがあり、見積もりを取るまで費用のイメージが掴みづらい、事業者とのコミュニケーションがアナログな手段に限られるなどさまざまな課題もある。
「毎日の料理を楽しみにする」をミッションに掲げるクックパッドは、より料理を楽しむ人を増やすにはキッチンを購入する際の課題を解決し、各々が自分の料理スタイルや生活にフィットしたキッチン環境をより手軽に、かんたんに実現しやすくすることが必要なのではないかと考え、「たのしいキッチン」の開発に至ったとしている。
サービスの提供開始にあたり、「たのしいキッチン」事業責任者の渡部一紀氏は、「料理を楽しむ上で、レシピや食材と同じくらい体験に影響するのがキッチンの環境です。リフォームやリノベーション、注文住宅を建てるときなど、人生でそう多くはない自分でキッチンを選ぶタイミングで、誰もがかんたんに理想のキッチンを実現できる社会を目指し「たのしいキッチン」を開発しました。クックパッドとしては新しい挑戦となる、キッチンという領域の課題をテクノロジーを使って解決し、より料理を楽しめる人を増やしていきたいと思っています」とコメントした。
