日本出版販売は9月20日、自社ECサイト「Pubip(パビップ!)」で月刊「ムー」のグッズを発売した。2022年7月号で創刊500号を迎えた「ムー」の、最新号までの503号分の表紙のTシャツなど、50種類以上のオリジナル商品を販売する。
「パビップ!」は8月24日にオープンした自社ECサイト。「偏愛」をコンセプトに、オリジナルグッズを販売している。「偏愛」は、モノやジャンルへの探求心と愛情を突き詰めた状態だという。「作品だけでは満たされないファンのニーズに応えたい。グッズを通じて、より作品や作者のファンになってもらいたい」(プラットフォーム創造事業本部IPソリューションチーム武貴央マネージャー)と話す。
EC開設後第1弾としては、BL(ボーイズラブ)の商品を販売した。10社の出版社の計60作品で、アイテム数は1000種類以上だとしている。「これまでもBLグッズは販売されていたが、キーホルダーなど比較的作成しやすい商品が多かった。当社では受注生産の形で商品を展開している。A3サイズのパネルやブランケットといった独自性の高い商品から、Tシャツなどの人気商品まで、幅広く取りそろえている」(同)と言う。
▲第1弾ではBLグッズを販売購入者の傾向として、作品や作者のファンであることがほとんどであるため、複数商品をまとめ買いする顧客も多いようだ。現在、ECサイトの客単価は、1万円を超えているという。
「『ファンのため』にサイトを開設した。出版社のIP(知的財産)を有効活用したいということも、サイトを開設した理由の一つだった」(同)と話す。「出版社やメーカーには、活用できていないIPがたくさんある。その商品化を望んでいるファンもいるはずだと考えた。今回発売した、過去の表紙もそうだが、デザイン性が高く人気があるはずなのに、埋もれてしまっているものは多い。そういったIPとファンをつなぐ存在になれればと思う」(同)と話している。