2022.03.29

メタバース空間のVR言語教育プラットフォームのImmerse Inc.、シリーズBラウンドで10億円を資金調達

メタバース空間のVR言語教育プラットフォームを提供するImmerse Inc.は3月24日、シリーズBラウンドにおける第3者割当増資により、900万米ドル(約10億円)の資金調達を実施した。既存投資家であるEagle Venture Fundに加え、新しく加わったMustang Creek Capitalが共同で主導し、他複数のソーシャルインパクトインベスターが引受先となっている。今回調達した資金により、チームの大幅な増強、さらなるプロダクトイノベーション、主要なVRプラットフォームへの対応などを推進する。

2017年に設立されたImmerse Inc.は、既存の言語教育業界を革新すべく、講師・生徒がバーチャル空間で言語学習をリアルタイムに行う「ライブ型VR言語教育プラットフォーム」を開発。現在はアジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカの大手英会話スクールや大学機関と提携しており、バーチャル空間上での英語学習体験の提供や研究のために使用されている。



英語教育以外にも、メタバースにおけるサブスクリプション型VR多言語教育サービスの開発を進めており、本格的な言語学習体験を望む言語学習者やVRユーザーに、講師主導型のマルチプレイヤー言語学習体験を提供する予定としている。2022年夏には、VRスペイン語学習プログラムのリリースを皮切りに、消費者向けのVR世界言語学習アプリを「Meta Questストア」でリリース。2022年秋にはフランス語VR学習プログラムへと範囲を広げ、ドイツ語、日本語、イタリア語へと提供プログラムの範囲を順次拡大予定としている。

このほど、シリーズBラウンドにおける第3者割当増資を実施し、既存投資家であるEagle Venture Fundと新しく加わったMustang Creek Capitalの共同主導による他複数のソーシャルインパクトインベスターを引受先とした900万米ドル(約10億円)の資金調達を行った。これにより同社の資金調達総額は1150万ドル(約13億円)となった。

今回調達した資金により、チームの大幅な増強を行うほか、さらなるプロダクトイノベーション、主要なVRプラットフォームへの対応などを予定。今後数カ月の間にグローバルチームを現在のおよそ3倍にまで拡大するとし、すでにエンジニアリング、マーケティング、教育分野など様々な職種で採用を行っている。

今回の資金調達にあたり、Immerse Inc.のChief Executive Officer&FounderであるQuinn Taber氏は、「この4年間で、私たちは講師の言語教育方法や生徒の言語学習方法を根本的に変える画期的な製品を開発してきました。『EC English』『イーオン』『CCEL』などの大手英会話スクールと提携し、VR英語プログラムを立ち上げ、何百人もの熱心な言語学習者が自宅にいながら外国語のコミュニケーションスキルを身につけるのを支援したり、素晴らしいチームビルディングや、世界的なソーシャルインパクトインベスター達を惹きつけることができました。この追加出資によりメタバースにおける主要な教育者になるという我々のミッションを加速させることができます」とコメントした。


Quinn Taber氏

Eagle Venture FundのGeneral PartnerであるWes Lyons氏は、「教育は、ゲームやフィットネス以来の、バーチャルリアリティにおける最もエキサイティングなアプリケーションのひとつであり、我々は、言語学習の没入感覚を多くの人に届けるためにImmerseと提携できることに非常にワクワクしています。Immerseは英語学習におけるB2B事業を通じて、VRのパイオニアであり、教育業界の変革者であることをすでに証明したレザーフォーカスチームです。私たちは、彼らの技術だけでなく、理念を実践するカルチャーの大ファンでもあります。私たちは、人と人とのつながりを深め、世界にポジティブな社会変革をもたらそうと努力する彼らの活動を支援できることを誇りに思っています」とコメントした。


Wes Lyons氏



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