2024.10.16

「北欧、暮らしの道具店」、YouTubeチャンネル登録者が60万人突破 総再生数は1.5億回超に

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クラシコムは10月15日、ライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」において、YouTube公式チャンネルの登録者数が60万人を突破したとし、成長背景と傾向を発表した。主要顧客層であるF2層・F3層のニーズに応える企画強化で45歳以上の視聴者が56%超を記録したデータなど、動機に寄り添うことでサイトへの誘導に貢献している商品動画などを公開した。

クラシコムの運営する「北欧、暮らしの道具店」は、「フィットする暮らし、つくろう。」をテーマに雑貨・アパレル等を販売しながら、暮らしに纏わる様々なコンテンツをお届けするライフカルチャープラットフォーム。2007年にビンテージの北欧食器専門ECサイトとして始まり、現在は日本を含む世界中の商品を取り扱いながら、オリジナル商品を企画・販売している。レシピ・コラム・インタビュー記事、ポッドキャスト、ドキュメンタリー動画、そして2021年に映画化された「青葉家のテーブル」をはじめとするオリジナルドラマなど、さまざまなコンテンツを786万超のエンゲージメントアカウント(公式スマホアプリや・SNSのフォロワー)を通して発信することで、顧客との強い結びつきを作り出している。

このほど、YouTube公式チャンネルの登録者数が60万人を突破した。2011年に開設したこのチャンネルは、公開動画数が700本超(週に1、2本程度の配信)で、総再生数は1億5000万回超、総再生時間も1000万時間を超える。

年々ユーザー数が増加しているYouTube市場において「北欧、暮らしの道具店」公式YouTubeチャンネルでは、新規顧客の獲得のみならず、既存顧客の満足度向上を図り、エンゲージメント向上の役割を果たしてきた。

2011年の開設当時は、商品ページやSNSに掲載するための短尺動画のアーカイブとして活用していたが、2018年4月配信開始のオリジナルドラマ「青葉家のテーブル」を機に、本格的なチャンネルの運用をスタート。2019年4月に短編ドキュメンタリー番組「うんともすんとも日和」、同年12月にオリジナルドラマ「ひとりごとエプロン」を公開した。



さらに2019年8月配信開始の「Morning Routine わたしの朝習慣」、2020年2月配信開始の「ルームツアー あそびに行きたい家」等、YouTubeで人気の高いVlog形式の番組を開発することで、動画のクオリティが安定するとともに、次のエピソードを見るためのチャンネル登録が増えるという安定的なサイクルを生み出すことに成功した。

こうした独自の番組開発とコロナ下の巣篭もり需要を受けて、2020年の1年間でチャンネル登録者数は4倍に成長し、2022年3月には50万人を突破。以降も2021年10月に初のアニメーション「リヴィングライフ」、2024年7月に初のオリジナル楽曲「わたしの星 feat.三浦透子」のMVを公開する等、新しいジャンルの表現を模索してきた。

チャンネル開設から一貫して一過性のムーブメントや特定のYouTuber起用に頼らず、サステナブルに運営するための戦略的な番組開発を積み重ねており、2020年以降に公開された約400本の動画の内、約73%は10万回超、14%超は50万回超の再生回数を記録している。



「北欧、暮らしの道具店」の統一された世界観を軸にしたイマーシブ(没入型)な映像が、既存顧客の複数回にわたる視聴を後押し、リピート視聴は全体の約65%、総再生回数は1億5000万回を突破。繰り返し視聴したくなる独自の世界観が、チャンネル全体のエンゲージメント向上に貢献している。

2018年の本格運用開始後、「北欧、暮らしの道具店」公式YouTubeチャンネルは、20代を中心とする若年層が「北欧、暮らしの道具店」を知るきっかけとしての役割を果たしてきた。2023年11月に実施した「北欧、暮らしの道具店」の認知度調査では、20代の認知のきっかけは「YouTube」が最も多く、同年2月に実施した既存顧客へのアンケートにおいても、20代の公式YouTubeチャンネル視聴は63%超と、若年層と繋がるエンゲージメントチャネルとして役立っていることがわかった。

こうした背景のもと、YouTubeチャンネルの運営を本格化していく中で、F1層(~34歳)の認知の広がりに対し、ゆるやかに広がりを見せるF2層F3層のニーズに応える動画企画がYouTube市場に不足しているのではないかという仮説が生まれたという。

仮説をもとに既存番組の傾向を観察したところ、ドキュメンタリー番組「うんともすんとも日和」の中でも、年齢の高いゲストを招いた回の人気は非常に高く、「北欧、暮らしの道具店」の主要顧客であるF2層(35~49歳女性)、F3層(50歳~女性)のニーズに応えるコンテンツの可能性を感じる結果となったとし、こうした傾向を背景に、2023年9月「年齢を重ねていくことに対する不安」というターゲット層のリアルな心情に触れる初の長編ドキュメンタリー番組「あさってのモノサシ」の制作に至ったとしている。



「あさってのモノサシ」は、ゲストへのインタビューと密着映像で、ゲストの生き方から視聴者自身の人生のものさしを見つめ直すドキュメンタリー番組で、クラシコム取締役副社長であり「北欧、暮らしの道具店」店長の佐藤氏が、40代後半を迎、年齢を重ねていくことや人生の道のりを思うにつれ、漠然とした不安が膨らんだことをきっかけに生まれた。第1話の好評を受けて、2024年10月11日には、ゲストに文筆家の大平一枝さんを招いた第2話を公開している。



こうした取り組みを重ね、既存番組の出演者や商品の選定等、F2層・F3層のニーズに応える企画を模索した結果、2018年と比較し、2024年の35歳以上の視聴者は34%増の80%超に、45歳以上の視聴者は29%増の56%超に伸長。視聴者層のさらなる拡大に成功した。F2層・F3層からの共感のみならず、F1層からも高い支持を集め、若年層とのエンゲージメントも深める結果になったとしている。



公式YouTubeチャンネルにおける顧客の年齢層の広がりを受け、「北欧、暮らしの道具店」での購買へと誘導する商品動画も強化を図った。近年は、商品の機能を紹介するレビューや利用シーンを想起させるイメージ訴求といった既存の文脈のみならず、顧客の深い動機に寄り添う新たなテーマ開発にも取り組んでいる。

伊藤千桃さんが出演する「北欧、暮らしの道具店」オリジナル「ブラックフォーマル」の商品動画は、着用レビューに加えて、F3層にとってのファッションの在り方やセンスの源泉そのものを深堀りするインタビューで没入できる世界観を構築し、20万回再生を記録した。

2015年より開始した「北欧、暮らしの道具店」の世界観の醸成やコンテンツ制作のノウハウを生かした企業のマーケティング支援サービス「BRAND SOLUTION(ブランドソリューション)」の動画制作プラン「BRAND MOVIE(ブランドムービー)」も、視聴者の年齢層の拡大と動機に寄り添う企画開発により堅調に推移し、現在50本超の動画を公開している。

ブランドメッセージにふさわしい出演者をアサインし、動画を制作する単発企画だけでなく、積水ハウスとの取り組みでは、「わたしの日々、暮らしの機微。」をテーマに、クライアントのWebメディア上で1つの番組のように動画コンテンツを複数公開する新たな動画企画も展開している。

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