2024.08.30

メルカリ、越境取引で台湾に進出 日本版「メルカリ」の商品を購入可能に

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フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリは8月29日、「越境取引」を通じた台湾への進出を開始した。これにより台湾の消費者は、日本版「メルカリ」に出品された商品を台湾から購入できる。海外ユーザーの利便性向上を図るとともに、海外の顧客基盤の獲得も目指す。

メルカリはこのほど、グローバル戦略の一環として台湾への進出を開始した。これにより台湾現地の消費者は「メルカリ」に会員登録し、Web版「メルカリ」から日本で出品された商品の購入が可能になる。

台湾現地向けのコミュニーケーション強化のため、繁体字名「美露可利」(読み方:メルカリ)を使用するとともに、繁体字中国語のUIで、価格表示を台湾ドルにデフォルト設定する機能も提供する。


▲台湾ユーザー向けのアプリ画面のイメージ

台湾でのサービス提供開始を記念し、8月29日~9月9日までの期間に「メルカリ」に会員登録し、指定された条件をクリアした先着1000名に、最大200台湾ドルに値するギフトカードをプレゼントする会員登録キャンペーンを開始した。


▲台湾でのサービス開始を記念してキャンペーン実施

経済産業省の調査によると、2021年の世界の越境EC市場規模は750億USドルと推計され、2030年には7兆9380億USドル(年平均成長率約26%)にまで伸長するなど、市場の大幅な拡大が予測されている。

メルカリは、中期的な経営戦略としてさらなるグローバル展開に力を入れており、2019年から越境取引を開始。国内だけでなく、海外の顧客を含めた価値の循環を加速してきた。現在では、74社の越境EC事業者と連携しており、約120の国や地域の消費者は、購入代行サービスサイトを通じて「メルカリ」に出品されている商品を購入できる。

メルカリグループのシナジーを生かし、グローバルなマーケット展開に向けて、2024年8月にはUS版「メルカリ」で日本の商品を購入できる新機能「Mercari × Japan」の提供を開始。こうした取り組みを通じ、メルカリの越境取引事業のGMV(流通取引総額)は前年比約3.5倍に成長している。

これまで海外の顧客は、越境ECの購入代行サービスサイトを通じて「メルカリ」に出品されている商品を購入していたが、今回の展開により台湾ではWeb版「メルカリ」より商品を購入することが可能となった。本取り組みを通じ、海外の顧客により一貫性のある「メルカリ」体験の提供が可能となったとし、独自のマーケティングキャンペーン等を実施することにより、海外の顧客基盤の獲得も目指していく考えを示した。

台湾は3人に1人は訪日経験があるなど、日本の商品が受け入れられやすい市場であることから、今回の越境取引を通じた進出に至ったとしている。メルカリの越境取引で、台湾は取引金額・取引件数ともに中国に次ぐ2位となっており、すでに越境取引が活発な市場でもある。



現地でのリユース品に対する需要が高まっていることも理由として挙げた。近年、物価上昇が続くなか、節約志向が高まり、リユース品へのニーズが増加しているとともに、若年層を中心に環境意識の高まりからリユース品を選ぶ消費者が増えている。日本のリユースショップなども多く出店するなど、今後のリユース市場の成長ポテンシャルも高い市場となっている。

メルカリは、今後もグローバルマーケットプレイスの実現に向けて越境取引事業を中心とした世界へのチャレンジを続けていく考えを示した。

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