2024.05.09

【現地レポート】富澤商店、本社に物流・撮影スタジオ集約 需要予測を在庫・物流に反映する計画も

キッチンスタジオも設置している

〔5月10日<動画レポート>を追加〕

小麦粉やお菓子の材料をECと実店舗で販売している富澤商店は、EC関連機能の本社への集約を進めている。2024年1月には、東京・町田市に本社を移転し、撮影スタジオの機能や物流機能を集約した。ECの注文実績から、将来の需要を予測し、仕入れや在庫、物流に反映させる機能を、今後構築していくことを検討しているという。


【<動画レポート>物流・撮影スタジオを集約した本社機能に迫る!】


1月に移転した、富澤商店の本社は、京王多摩境駅前ビルの2~4階にある。これまで関東に点在していた倉庫・物流拠点を1カ所に集約させたという。


▲富澤商店本社の外観
 
富澤商店の本社にある撮影スタジオでは、インスタグラムなどのSNSに掲載する、お菓子の写真やレシピの動画を、毎日撮影している。撮影ブースや編集ブース、キッチンスタジオなどを設けている。


▲撮影スタジオではお菓子の写真など毎日撮影している
 
同社では、レシピや動画コンテンツの制作数をこれまでの10倍に拡大させたいという。顧客満足度の高いコンテンツの配信数と配信スピードを目指すとしている。
 
撮影用のキッチンスタジオでは、ユーチューバーがライブ配信のスタジオとして活用することもあるそうだ。
 
本社内にある物流倉庫では、EC・実店舗・BtoBの商品の、宅配便による発送を行っている。
 
1日あたり平均1500~2000個の商品を発送するという。新本社開設後は、倉庫・物流機能が、従来比で2.5倍に拡大したとしている。
 
物流施設内のオペレーションは、人の移動が極力生じないようデザインされているという。梱包した商品は、施設内のローラーコンベアで、トラックの積み荷スペースまで自動で運搬される。


▲商品は施設内のローラーコンベアで自動運搬される
 
富澤商店のECサイトでは、「ヤマト運輸」「佐川急便」から配送会社を選んで注文することができる。送料や配送条件などに応じて、柔軟に選べるようにしているという。
 
そのため、本社の物流施設では、「ヤマト運輸」「佐川急便」の荷物が混在することになる。同社の物流施設では、商品を、ローラーコンベア上で、配送会社ごとに自動で振り分けるシステムも導入している。
 
富澤商店では、今後、実店舗やECサイトの商品の売れ行きから、将来の需要を予測するシステムを導入することを検討している。予測結果を、物流施設の在庫状況に反映できるようにしたいという。





RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事