2023.12.01

アイセイ薬局グループ、オンライン漢方相談「わたし漢方」を譲受 薬剤師生かした新サービス提供へ

アイセイ薬局グループは12月1日、アイセイ薬局の100%AXISにおいて、わたし漢方社が運営するオンライン漢方相談サービス「わたし漢方」を事業譲受したと発表した。薬局店舗の顧客に向けた新たなサービスの提供、自社グループ薬局所属の薬剤師の新たな活躍の場の創出などを目指す。

アイセイ薬局は、開業医との医薬連携を大切にした地域医療への貢献を行っており、404店の薬局店舗を有する調剤事業に加え、健康を総合的にサポートするための取り組みを推進。健康情報誌「ヘルス・グラフィックマガジン」をはじめ、健康情報メディア「HELiCO(ヘリコ)」、ヘルスデザインブランド「KuSu(クス)」などを展開している。

このほど、100%子会社のAXISにおいて、わたし漢方社が運営するオンライン漢方相談サービス「わたし漢方」を事業譲受した。譲受企業のAXISは、薬剤師をはじめとした医療に携わる人材に向けて、その高度な知識・経験を最大限発揮できる最適な労働環境を提供すべく2015年に設立。薬剤師専門の求人サイト「お仕事ラボ」を通じて、薬剤師の多様な働き方をサポートしている。

「わたし漢方」は、薬剤師が個々に合う漢方薬を提案、そのまま購入・決済・配送手配までが可能なオンライン漢方相談サービス。やり取りはすべて「LINE」上で行い、初回カウンセリングは無料。漢方に精通した薬剤師が直接悩みに応える。相談は24時間可能(返答は営業日)で、体質改善の相談と漢方薬の服用を希望する場合は有料プランとなる。


▲「わたし漢方」のサービスイメージ

漢方薬は貴重な天然資源からできているため、漢方薬局で購入すると2~6万円/月ほどかかることがあるが、「わたし漢方」は「LINE」での相談に特化することで、どの処方も定額の1万円台を実現。購入後も体質の変化に合わせて随時「LINE」で薬剤師に相談ができ、漢方薬の変更も可能なサブスクリプションサービスとなり、「LINE」公式アカウントの友だち登録数は12万人をこえている(2023年11月17日現在)。

アイセイ薬局は今回の事業譲受により、薬局店舗の患者や顧客に向けた新たなサービスの提供、自社グループ薬局所属の薬剤師の新たな活躍の場の創出、保険薬局事業の「治療」領域に加えて「未病」領域にも貢献、既存ユーザーへの新たな製品の提案などを目指すとしている。

アイセイ薬局グループは2023年4月より、新規事業への本格参入に向けて、複数のオープンイノベーションプログラムを実施するなど活動を加速させている。その中で、わたし漢方社と面会する機会を得て、慎重に協議を重ね、今後の事業拡大等を検討した結果、今回の事業譲受に至ったとしている。

今後については、女性特有の健康問題を解決し、就業やキャリアの継続を支援していく「フェムケア」や「フェムテック」の市場は、関連サービスや製品を提供する企業、それを導入する企業に加え、それらの活動を支援する行政や自治体などの動きもあり、今後の拡大が期待されているとし、女性の社会進出支援や就業継続支援は、女性社員が多く所属する自社グループにとっても重要な社会課題であり、フェムテックサービスである「わたし漢方」を通じて、より誠実に向き合っていく考えを示した。




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