2020.05.25

米Amazon出品で実現!ローコスト越境EC 第2回「コロナ禍でも米アマゾンは売れている!」

東あゆみさん


本連載では、米国Amazonに日本製の食器を出品し、年商数千万円を売り上げるUnion marc(ユニオンマルク)の東あゆみ社長が、米Amazonの出品のメリットやデメリットについて解説します。東社長の体験をもとに、ローコストで越境ECに取り組む現場の声をお届けします。


出品者の出荷商品は返品扱い


新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で、米国の人口の95%が自宅待機の状態になっています。

日本と同様、米国でも、Amazonの需要が高まっています。当社でも、米国AmazonのFBAの倉庫に納品済みの在庫が、4月に入ってからすぐに売り切れてなくなってしまいました。

 一方で、出品者が出荷する形で販売を行っている商品は、返品の扱いになってしまいました。3月に出荷した商品の約8割は持ち戻りになりました。

そのため、現在は出品者出荷の販売を中止しております。これはかなり残念な事態です。

ただ、お客さまの中には、販売者側の都合によるキャンセルにもかかわらず、コロナの影響で届かないことを理解して下さる方が多いです。米国でも日本でも、販売者とお客さまの間で、お互いを気遣うやり取りが心あたたまりました。

米国のAmazonに出品するのであれば、出品者出荷ではなく、FBAを使った販売にする方が、メリットが多いです。日本国内から米国FBAへの納品には、商品発送の代行業者を利用するのが、手間が省けておすすめです。

現在は、航空会社の運休・減便に伴い、FBAに納品する際に、緊急追加手数料が発生しています。それを踏まえて、価格設定を見直し、販売する商品を厳選し、様子を見ながら対応しています。

そのような対応の結果、商品価格を値上げすることになったとしても、ユーザーによっては、「現地まで赴いて購入することに比べたら圧倒的に安い」と考えてくれます。

旅行が出来なくなった今、ネットショッピングで他国の商品を購入できるのは、本当に便利な事だと思います。

梱包サイズだけでなく、重量で送料が変動するのも、越境ならではです。当社の商品は食器なので、商品単価の割に、重量があってかさばりやすいです。割れ物でもあり、配送については苦戦していました。

そのため、コロナの影響が出る前も、1回の納品ごとに、1キロ辺りの送料を細かく算出するようにしていました。

今回も、緊急追加手数料を含めた形で、1キロ当たりの送料を計算し、必要に応じて納品のタイミングをまとめるなどして、コストコントロールを行っています。

米国向けのECと、国内向けのECでは、そもそもかかるコストがまったく違います。コロナの影響で、送料にもさらなる変動が生じています。以前にも増して、配送にかかる送料や手数料、関税、為替レートなどをしっかりとチェックし、工夫をしながらビジネスを行っていく必要があります。

 

<著者プロフィール>


東(あづま)あゆみ氏

1983年生まれ。岐阜県出身。2006年から楽天市場をメインとした店舗運営を行う。楽天市場では、月間MVP店舗を表彰する「ショップ・オブ・ザ・マンス」も獲得。自社サイト、ヤフーショッピング、アマゾン、越境EC出店を経験。2018年にユニオンマルクを設立し、越境EC事業などを継承。2020年現在はネットショップの運営代行事業を展開している。日々の業務で手が回らないという店舗のサポートも行っている。

株式会社 Union marc (ユニオンマルク)
https://unionmarc.com
mail:info@unionmarc.com
tel:052-908-1112

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