2023.05.05

【注目の健康食品通販企業に聞く】ECスタジオ 嶋田怜輔社長「医薬品の領域にも参入へ」

ECスタジオ 嶋田怜輔 代表取締役社長


健康食品や化粧品のECを展開するECスタジオは2022年7月、医薬品や健康食品の通販・ECを展開するジェイフロンティアの子会社となった。ECスタジオの嶋田社長によると、「ジェイフロンティアは、オンライン診療・オンライン服薬指導・医薬品の宅配プラットフォームを運営している。単なる通販会社ではなく、独自の『ヘルスケアサイクル』を作ろうとしているところに魅力を感じた」と話す。独自に医薬品領域への参入も予定しているというECスタジオの嶋田社長に、ジェイフロンティアグループ参画の経緯や、ECスタジオの今後の事業戦略について聞いた。



ジェイフロンティアグループに魅力を感じる


――ジェイフロンティアグループに参画した経緯は?


ジェイフロンティアは、医療用医薬品のECサイトやプラットフォームを構築している。単純な通販ではなく、独自のヘルスケアサイクルを作ろうとしていることなど、ECスタジオではできない領域にチャレンジしている。大きな事業規模になるようチャレンジしていることもそうだし、何より中村社長のビジョンが魅力的だと考え、グループに参加するに至った。

ECスタジオはもともと、ジェイフロンティアとは全くつながりがなく、同じ業界の中で「存在を知っている」程度だった。

ECスタジオはそもそも、売却するために作った会社ではない。ただ、逆に絶対に売却したくないとも思っていなかった。

私自身も、会社を売却して早期にリタイアすることは全く考えていなかった。「新しい領域へのチャレンジや、業界を変えるための規模感がお互いにフィットする会社があれば、理想的だな」とぼんやり考えていた程度だった。

縁があって声をかけてもらったことが、ジェイフロンティアグループに入るきっかけとなった。グループへの参加を決断したのは、「医療・化粧品・健康食品でヘルスケアサイクルを構築する」という考えについて、当社とジェイフロンティアで、一致する部分が多かったからだ。

通販会社として、年商1000億円の会社になるのはハードルが高く目指すことも厳しい。ただ、ジェイフロンティアグループはそれだけの可能性を持っていると感じさせてくれた。


医薬品領域に参入


――ジェイフロンティアのグループに参加してからシナジーは生まれているか?

グループ間でさまざまな情報を共有することが、互いのメリットにつながっている。

ジェイフロンティアグループには、健康食品や化粧品、医薬品の通販を実施するジェイフロンティアだけでなく、医薬品販売や物流、コールセンターなど、さまざまな事業を行う企業がある。そうした経営者たちと情報交換できるという意味では、大きなメリットになっている。

2023年中には、ECスタジオとして、医薬品の領域にも参入する予定だ。すでに、医薬品の販売に関する事前の準備もできている。

医薬品の販売については、さまざまな許認可の登録が必要だ。自社ですべて実施するのは手間がかかるが、ジェイフロンティアから情報の共有があったおかげで、スムーズに進めることができたと感じている。


化粧品事業が伸長


――ECスタジオでは、2022年6月期の売上高が前期比2倍以上となったと聞く。要因と今期の見込みは?


前期の売上高が伸びたのは、「WEEED(ウィード)」ブランドの化粧品の売り上げが伸びたからだ。健康食品の売り上げが安定し、化粧品の売り上げが上乗せする形となった。

健康食品では、「エラグ酸」配合の機能性表示食品や、マカ配合のサプリに加えダイエットコーヒーなども売れ筋商品となってきている。新規集客と既存顧客の定着の両方の施策を、常に改善しながら進めている。

2023年については、決算期を6月から5月に変更する。親会社のジェイフロンティアの決算期と合わせる形だ。

それによって、決算の期間が1カ月短い11カ月となるが、売上高は前期比横ばいで着地すると見ている。

2023年5月期は、既存の健康食品や化粧品の事業を継続的に実施しつつ、新たに始める医薬品の領域に注力。2024年5月期以降に飛躍的に成長するための準備を着々と進めていきたい。





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