妊活向け葉酸サプリ「プレミン」を販売するゲンナイ製薬では、腹巻きのブランド「プラスニド」が、「プレミン」に次ぐブランドとして成長してきている。大量生産ではなく、国内でも数少ない特殊な編み機を使って製造する、オーガニックコットンの腹巻きが、妊婦や中高年の女性層に人気だという。近年では、スヌーピーの「PEANUTS(ピーナッツ)」とコラボするなど、多方面のアライアンスを強化している。ゲンナイ製薬の上山久生社長に、「プラスニド」のブランド展開について聞いた。
女性の冷えをケア
――腹巻きのブランド「プラスニド」について聞きたい。女性の冷えをケアするブランド「プラスニド」の展開は、2020年3月に開始した。春夏秋冬で使い分けることができる。生産量が少ない代わりに、とにかく高品質にこだわったブランドだ。
価格は3000~5000円となっており、腹巻きとしては高価格帯となっている。
腹巻きは関西の2カ所のニット工場で生産している。中国製のものとは、発色や陰影に大きな差がある。長持ちもする。生産量が少ないため、安定して作れない時もあるが、だからこそ希少価値が高い。
使ったお客さまからは、高い満足感の声を多数いただいている。
もともと、「プレミン」のお客さまである妊婦に使ってもらえる商品を作りたいと考え、腹巻を考案した。実際は、40~60代のお客さまからの反響も多かった。
コロナも影響して、出生率は年々下がっている。2月には、2022年の出生数が80万人を切ったという発表もあった。当社が葉酸サプリの販売を始めた2013年前と比べて、市場が大きく変化しつつある。
葉酸サプリ「プレミン」の事業を継続しつつ、新たなブランドを立ち上げたいと考えた。生産量に限界はあるが、安定的に提供できるようになっている。
「プラスニド」は、基本的に通販で販売しているが、2021年には東京大手町に、直営の実店舗もオープンした。2022年からは、松屋銀座などの百貨店への商品卸も行っている。
代理店を通さないこだわり
――「ピーナッツ」とコラボした商品を展開していると聞くが。2021年から「ピーナッツ」と契約し、「プラスニド」の、腹巻きやトートバッグなどに、スヌーピーなどのキャラクターを刺繍で入れたりしている。スヌーピーは年代を問わず人気のキャラクターだが、特に40~60代のお客さまからの反響が大きい。
当社の場合、日本の代理店を通さず、「ピーナッツ」の本部と直接契約している。直接契約すると、膨大なキャラクターデザインを選んで使用できるため、他のコラボ商品では見ることがない、レアなデザインを採用することもある。それが、お客さまからの反響が大きい理由の一つのようだ。
――新たなコラボもあると聞いた。2022年には、ポケモンのベビーブランド「monpoke(モンポケ)」とコラボした、赤ちゃん用の腹巻きも発売した。スヌーピーのデザインを展開していたことをきっかけに、お声がけをいただき実現した。
今後も、海外の有名なメーカーのとコラボレーションを予定している。
「プラスニド」は、グーグルの検索でも上位に上がるようになってきている。「腹巻き」といえば「プラスニド」と思われるブランドにしていきたい。
「プラスニド」は「春でも夏でも使える」という点が大きなコンセプトだ。オフィスのエアコン冷えをケアしたいというニーズにも応えていきたい。
「妊活サプリ」は層が狭まっている半面、伝える内容がセンシティブという特性もある。
柔軟なコミュニケーションができる「腹巻き」を、ブランドとして育てていきたい。