2023.03.20

【<特集>化粧品通販のLTV向上施策】定期購入の継続率改善など成果続々

化粧品通販各社はLTV向上に向けた施策を強化している。美容ブランド「フラコラ」を展開する協和は、運動や睡眠といった、顧客の生活データを収集・蓄積し、それをもとに一人一人に合った、情報や商品をレコメンドする取り組みを始めている。ヘアケアブランドのヤマサキでは、ECの定期購入の継続率を高める施策が成果を上げている。「あきゅらいず」ブランドで化粧品の通販を手掛けるLIGUNAでは、顧客一人あたりのLTVが高まり続けているという。アイスタイルでは、LTVの向上が成長の要因になっているとしている。化粧品を取り扱う、本紙注目の通販企業のブランディングや新規獲得、CRMに向けた取り組みを紹介する。



<CONTENTS>
・【協和】「オンリー・フォー・ユーの御用達」志向 EC売上110億円に
・【アイスタイル】中間期EC売上は13.2%増/LTVの向上で成長
・【ヤマサキ】 定期購入の施策を強化/新規の9割がオンライン経由
・【LIGUNA】新規の9割をオンラインで獲得 ブランドや商品の構築模索



【協和】「オンリー・フォー・ユーの御用達」志向 EC売上110億円に


「fracora(フラコラ)」ブランドで化粧品や健康食品の通販を展開する協和は、顧客一人一人の「美と健康」の課題に寄り添う「オンリー・フォー・ユーの御用達」をかなえる企業を目指しているという。2023年1月期のEC売り上げは、約110億円だったとしている。

堀内泰司社長は、「当社では、お客さま一人一人のソリューションのための『ストーリー』を作っている。『ストーリー』を作る土台として必要なのは、最先端の生命科学のテクノロジーを活用した『食事』『運動』『睡眠』の知識だ」と話す。


▲堀内泰司社長

「これまでに集積したデータをもとに、社内のメンバーがAI(人工知能)の力を借りながら、それぞれのお客さまの特性を分析し、『どのストーリーを届ければ、そのお客さまにとって一番良いか』を決めていく」(同)としている。

同社はブランドステートメントとして、「エイジングケア3.0」を提唱している。「老化は病気であり、治すことができる」という考え方のもとに、「老化」という病気から解放され、「自分史上最高の自分」を取り戻すことを提案している。そのための一歩を、生命科学の力で、踏み出そうという考え方が、「エイジングケア3.0」なのだという。

2022年は、サブスク「エイジングケア3.0サービス」を始動した。ユーザーは、最先端の生命科学の技術に基づく、豊富なエイジングケアアイテムの中から、ベストな製品を自由に選ぶことができるサービスだという。

同社は2022年5月、ユーチューブチャンネル「生命科学アカデミー」を開設した。「より健康に美しく生きる」ため、病気や老化のメカニズムを学ぶ番組となっている。テーマごとに、著名な研究者を招いている。すでに、多くの反響が寄せられているそうだ。ライブコマースにも注力していくという。

今後もこうしたデジタルでのコンテンツ配信や、情報の提供を行っていくとしている

堀内社長は、「当社では、『競争』ではなく、『創造(クリエーション)』を大切にしている。協和独自の価値を提供し、社会に貢献していきたい」と話している。

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