2023.03.14

【<インタビュー>ファブリカコミュニケーションズ 近藤智司取締役副社長】CRMツールシェアNo.1へ 「アクションリンク」を事業譲受

ファブリカコミュニケーションズ 近藤智司取締役副社長


中古車情報サイト「車選びドットコム」などを運営するファブリカコミュニケーションズは2月28日、広告代理店事業などを展開するアドブレイブから、EC特化型のCRMプラットフォーム「アクションリンク」の事業を譲受した。今後は、ファブリカコミュニケーションズが持つ、ウェブマーケティングのノウハウやリソースを、「アクションリンク」の機能開発やサポートに組み込み、事業成長を図っていくとしている。ファブリカコミュニケーションズの近藤智司取締役副社長は「CRMがうまくいっていないEC企業をなくしたい。『アクションリンク』をCRMツールシェアナンバーワンにしていく」と話す。



「アクションリンク」でSaaS事業を拡大


――「アクションリンク」の事業を譲受した経緯は?

当社では、BtoBのインターネットサービスを成長エンジンとして考え、事業運営を行っている。すでに実績がある事業としては、自動車販売店の在庫管理・広告管理のサービスや、法人が一般消費者に向けてショートメッセージを配信できるサービスがある。

さらに、新たなSaaS型のビジネスで、一つの業界に特化したバーティカル(垂直的)な事業展開をしたいと考えていたところ、「アクションリンク」の事業譲受に至った。

ファブリカコミュニケーションズとして、既存のウェブサービスのノウハウやリソースを、「アクションリンク」の新たな機能の開発や、導入企業をサポートする体制の構築に生かしたいと考えている。

これまでも当社には、SaaSのビジネスを大きく成長させてきた実績がある。SaaSのサービスを成長させるためのノウハウやリソースがある。ECのCRM領域において、本質的な課題を解決できる「アクションリンク」を、大きくスケールさせることができると考えている。


CRMサービスでナンバーワンに


――「アクションリンク」の事業をどう成長させていきたいか?

「アクションリンク」で、CRMサービス市場でシェアNo.1を取っていきたい。まずは、たくさんの人に、「アクションリンク」を知ってもらえるよう、サービスのマーケティングに注力していきたい。

EC業界では、コロナの影響もあり、市場が拡大した。一方で、CRMや、リピート顧客の醸成がうまくできていない事業者が大変多かった。たくさんの事業者に「アクションリンク」を導入してもらい、CRMがうまくいっていない企業を少しでも減らしたい。

――シェア1位を獲得するために、どのような施策を打っていくのか?

まずは、パワーのあるマーケティングを実施し、サービスの露出数を増やす。これまで行ってきた、事業者向けの導入事例のPRやウェビナーなどといった取り組みに加えて、新たな露出も計画している。

導入企業に対するサポート体制も強化する。これまでも「アクションリンク」は、導入企業に対してアンケートを実施すると、サポート体制の満足度が高かったことが分かっている。導入後の施策を振り返ったり、リピート売り上げをしっかりと伸ばせる施策を再検討したりできる、フォロー体制を強化していく。

「アクションリンク」の機能開発にも、リソースを投下していく。これまでは、開発の体制の問題で、実現できない機能開発も多かった。今後は、当社が提携している海外のエンジニアや企画チームも含めて、機能開発の検討を行っていく。導入企業の要望などを基に、スピーディーな開発を行っていく。


大手向けの高機能開発も


――どのようなCRMの新機能を開発していきたいか?


「アクションリンク」の最大の導入メリットは、リピート購入につながる情報配信を自動で実施できる「鉄板シナリオ」にある。ECサイトのメルマガやLINEの情報配信で、担当者が細かく設定しなくても、売れ筋ランキングやカゴ落ち情報などを、手間なく配信することができる。

この「鉄板シナリオ」について、配信できる情報を増やしたり、設定の幅を持たせたりしたい。

現在の、「アクションリンク」は、CRMまで手が行き届かない、中小規模から大規模までの、幅広い事業者にとって、使いやすい仕様となっている。

今後は、CRMの施策をすでに十分に検討して実施している、大手メーカーや大手通販企業などにも導入してもらえるようにしていきたい。そのため、さまざまなカスタマイズができるようにしたりして、優れた機能の開発も行っていきたい。






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